かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

筑波大学で国語と芸術が共通科目化するらしい


筑波大の学内専用ページでこんなん公開されてた(最近のスキャナとOCRは優秀ね)。

「国語」及び「芸術」の『共通科目』1化について(案)
1.趣 旨
   共通科目は、全学的な協力体制の下で実施する必要があり、かつ、本学の特色を最大限に活かした形で編成することが求められる。
   「国語」は、大綱化を機に、全学の必修科目から外され、それまでの『共通科目』から『関連科目』へと科目区分も変更された。しかし、昨今の大学生の学力低下の問題を背景に、大学生に対する「国語」教育の必要性が、今日、日増しに痛感されるようになってきている。このような状況の変化を考慮すると、現行の『関連科目』という位置付けは、これからの「国語」の果たすべき教育的役割を、過小評価する結果を招く可能性が高いという意味で、明らかに不十分である。教養教育の不可欠な媒体としての位置付けを明確にするために、「国語」を改めて『共通科目』の一つに含める必要がある。
   「芸術」分野は国際的には大学におけるリベラルアーツ教育の重要な要素とみなされてきたが、わが国の高等教育においては必ずしもその重要性が認識されてこなかった。芸術によって涵養されるバランス感覚や自己表現の能力は、これからの調和的な発展を目指す持続可能な社会にとっては必要不可欠なものになりつつある。
   以上の理由から、「国語」及び「芸術」を『共通科目』として取り扱うこととする。


2.『共通科目』について
  『共通科目』は"全学的体制の下で編成される科目"とする。


3.『共通科目』とする時期
  平成20年度

(以下略)


教育研究評議会ではすでに承認されたらしいので、たぶん本気で実現する気なんだろうな。
平成20年度ったら来年だけどカリキュラム組み直してる暇あるのかしら?


基本的に今の筑波大学では「共通科目=必修科目」って構図が出来ているわけだが、その枠組みを変えないとしたら「国語」と「芸術」も必修になるのか?
なんだかな。
今だって体育以外の共通科目なんか評判クソなのに*1、この上また共通科目を増やしてなんかいいことあるのか?
リベラルアーツ教育」とか言っちゃって、うちはもともと研究型大学だろうがよー。
ここに来て汎用人材育成に価値見出す意味がわからん。
ただでさえつめつめのカリキュラム組まれてる工学系だの情報系だの理学系に、なお負担を要求するのはどうなのよ?
二兎を追うもの一兎を得ずになるぞー。
百歩譲って選択科目にしとけよー。


なんだろな、大学院についてはいろいろ新しい取り組み出てて面白いんだが、最近の学群教育については本部が迷走している気がしてならん。
新しいことやるのもいいが、愚にもつかんような外国語と情報処理の授業見直した方が百倍これからの学生の人生の役に立つと思うけどな。

*1:体育は「身体動かすのがメンドイ」とか、「選べる科目が少ない」みたいなブーイングはあるけど、教育内容自体への文句はあんまり聞かない。そこら辺は「体育の筑波」の意地みたいなもんがあるんだろう。っつーかオリンピック選手に体育教えてもらって文句言う気はおこらん