かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

貸出履歴を活用した機関リポジトリ横断検索とか、イメージキャラクターを活用したアンケート結果の公表とか


他の大学より一足早く9月1日に新学期を迎えた筑波大学ですが、学期開始早々に電子図書館の活動が活性化したようで。
9/2に新しい機関リポジトリ横断検索システムを、9/4には1学期に発表した附属図書館MOVIE「週5図書館生活」の反響に対するコメントがアップされていました。


機関リポジトリ横断検索の今回の目玉は何といっても検索履歴情報の活用。

本検索システムでは、検索履歴を記録することで個人にカスタマイズした検索結果を表示しています。取得した検索履歴は本検索システムにおいてのみ管理・利用し、他の目的に使うことはありません。また、検索処理の過程で他者の検索履歴を利用する場合は、個人を特定する情報(IDや名前)を外して計算しております。よって、皆様の検索履歴が、IDや名前と共に他の人に公開されることはありません。

https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/IRSearch/index.php


じゃあ具体的に検索履歴情報を使った検索結果の表示ってどんなやねん、と言うとこんな感じ。


画像だとちょっと見づらいですが、これが自分がログインした状態で「図書館」というキーワードで検索した画面。
自分が検索したキーワードのほか、「あなたが過去に使った関連する検索条件」として「大学図書館」が、「他の人が過去に使った関連する検索条件」として「電子サービス 大学図書館」などの6条件が紹介されています。
また、左側に普通の検索結果が表示されるほかに、画面右側には関連文献の中でほかの人が過去に参照したものが表示されるという仕組みも。
これで自分が探しているテーマについて、多くの人がよく見ている文献がわかりやすくなる・・・というわけで、履歴情報の利用としてはなかなか面白いかも!


Googleとかなら当たり前やん。なんやねん」とか言われるかも知れませんが、いやいや、商用サービスで当たり前にやってることでも図書館だとなかなかやってくれないことって多いんですよ。
大学図書館はそれでもゆるい方なので今回みたいなのも出来るわけですが・・・「自分のやっているアクロバティックな検索テクニックを第三者に知られるなんて!」って人だと*1問題ありかも知れませんが、そうでない筑波大関係者は、既存のデータベースでもGoogleでもGoogle Scholarでも探している文献が見つからなかったら、(たとえ無駄足になったとしても)この機関リポジトリ横断検索でも探してみるようにしてくれると検索履歴情報がガンガンたまって皆嬉しいんじゃないかとー。
ちなみに筑波大のアカウントを持ってない方でもゲストとしてログインして利用できます(個人としての履歴情報は残らないみたいですが、全体の履歴情報としては残りそうな感じ)。
興味を持たれた方は是非是非ご利用をー*2



さてさて、もう1件の新着情報、「週5図書館生活」に関するアンケート結果について*3

附属図書館オリジナルムービーページでやっていたアンケートに対する回答結果を集計したものとのことで、おなじみがまじゃんぱー先生とちゅーりっぷさんがいつもの掛け合い漫才を交えつつアンケート結果を紹介したり、寄せられた意見に回答したり。
それにしても回答数71か・・・少ないなあ・・・皆もっと答えようぜ、データ収集は図書館改善の命だから。


回答者は圧倒的に学群4年生以上と大学院生が多いということで、71人中53人が4年生以上とのこと。
学年上がったほうが図書館webページよく使うのか??
かくいう自分も1−2年生の頃は課題以外でほとんど見たこともなかったけど。


図書館を使う目的で院生の方が母数が多いのに学習スペースとしての利用は学群生の方が多い(割合にしたらさらに大きいだろこれ)とか、母数が十分確保できるともっと面白い分析もいろいろあるのに・・・とか数が集まらないことへの愚痴はさておき*4


やはり面白いのは、自由回答で寄せられたムービーや図書館へのコメントと、それに対してがま先生とちゅーりっぷさんが掛け合い漫才をしつつ答えているパート。
単に自由回答に答えるだけだと、自分が書いた答えがちゃんと図書館で読まれているのかとか不安になることもあるけれど、こうして逐一答えてくれる(それも事務的な感じでなくがま先生とちゅーりっぷさんで)と親しみやすいし図書館との距離感もなんか近く感じられていいよね!
「Webの利用案内をわかりやすく」って意見に

「ち」: これは、すぐにでも直せそうね。早速とりかかります!*5

とか書いてあると、「おおー、本当にすぐとりかかってくれそうだ!」と思えるし。
いや実際、対応が早いところは本当に対応早いよ、筑波大学附属図書館。
友達に愚痴っててもなかなか直らないところが直接言うとその日のうちに直ってたりするので、この手の機会に言いたいことを伝えておくともしかするとすぐ直るかも*6


アンケートは現在もまだ回答受付中(9月いっぱいまで!)とのことなので、まだ答えていない方で図書館や「週5図書館生活」に言いたいことがある人はぜひ答えてみるとよいのではないかとー。

・・・うん、我ながら完全に単なる宣伝と化している・・・
べ、別に1学期に自分がつけたコメントが今見るとちょっと辛辣すぎたんじゃないかとか、そんなことを考えて申し訳なくなってたりするわけじゃないんだからね!
いやでも相変わらずどこがわかりづらいっていうか全部わかりづらいとは思うけど(爆)
全部と言うと正しくないか、基本的にトップページが玄人向けなんだよなあ・・・RSSとかメールサービスで常に動向をチェックしているといちいち深層まで下らないでほしいもの見つけられるから楽でいいんだけど、初めてでこのページ見たらそりゃパニクるよなあ・・・


なんにせよ、9月に入って1週間経たないうちにこれだけいろいろ繰り出してくる附属図書館。
今学期もがま先生とちゅーりっぷさんの動向から目が離せませんな!

*1:ネタみたく言っているけど、検索テクニックも一定レベルを超えれば技なんじゃないかとは真剣に思ったり

*2:べ、別に開発に関係してた先生たちのことを考えてつい宣伝っぽく書いてるわけじゃないんだから! 勘違いしないでよね!

*3:ちなみに週5図書館生活についてはこちらを参照:http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/pub/w5lib/5days.html

*4:ここら辺はやっぱ大々的な利用調査やりたいよなー。Surveyサイコー! SPSSで集計できるデータは大好きです!

*5:「ち」はちゅーりっぷさんの発言を示しています

*6:ただし図書館側の拘りがある箇所についてはなかなか改善されないこともあったり。実に人間くさい電子図書館システム