かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

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研究成果報告会 「オープンアクセス、サイバースカラシップ下での学術コミュニケーションの総合的研究」参加記録

このブログをやっていると色々なテーマを扱うのでたまに自分の本業がなんだか忘れられているのではないか・・・と思うことがあるのですが(苦笑)、博士後期課程大学院生としての自分の研究テーマは学術情報の流通、中でも学術機関リポジトリやオープンアク…

 日本のトップ10%論文シェアの低下、企業論文数の減少、国内論文誌への「回帰」?−「世界における”日本の論文/日本の学術誌”のインパクト」:第8回 SPARC Japanセミナー2010

「日本発の論文数減ってない?」というエントリを自分が書いてから、気付けばもうすぐ1年が経とうとしています。 グラフで見る日本の科学研究の後退(?):日本の2005-2009の論文生産数は1999-2003の水準より減少 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか 結…

機関リポジトリのアクセス数をいかに数えるか?:カウント方式の標準化に関する国際会議(International Seminar on Standardization of IR Usage Statistics: How we count the access to institutional repositories)

特に年末年始だからと言って何かが変わるわけでもなく、文献を読んだり論文の草稿を書いたりデータを分析したりしているうちに気付けば2011年も11日目に入っておりました・・・ 皆様あけましておめでとうございます。 今年もたぶんこんな感じでまったりお送…

「大学からの研究成果オープンアクセス化方針を考える:ハーバード大学、レディング大学、北海道大学を事例に」(国立情報学研究所 国立大学図書館協会 共催シンポジウム)

すっかりイベントレポート掲載ブログとなっている当ブログですが(今更か)。 昨日は東京大学で開催されたシンポジウム「大学からの研究成果オープンアクセス化方針を考える」に参加してきました! 国際学術情報流通基盤整備事業 │ イベント情報 │ H22 │ シ…

「欧米日の電子ジャーナル・コンソーシアムの10年と今後」(図書館総合展フォーラム参加記録その2)

前回更新*1からすっかり間があいてしまいましたが(汗)、図書館総合展フォーラム参加記録第2弾。 今回は11/26に丸一日かけて開催された国公私立大学図書館協力委員会と日本図書館協会大学図書館部会主催のフォーラム、「欧米日の電子ジャーナル・コンソー…

Code4Lib Japan Meeting & Exhibits 2010(図書館総合展フォーラム参加記録その1)

11月も下旬、世間もずいぶん寒くなってきた昨今ですが、なんと当ブログはこれが11月に入って初めての更新です(汗) 別にさぼっていたわけではなく、学会発表の準備をしたり台湾の国際学会で口頭発表したりポスター発表したりしていたら、こんな時期になって…

"プログラミングとしての言語からネットワーク上のデータフローへ" "空間を変換する 時間を変換する 人間を変換する"(知の構造化センター「pingpongプロジェクトシンポジウム」参加記録(2))

午前中分の更新から一晩がたってしまいましたが・・・*1 東京大学知の構造化センター「pingpongプロジェクトシンポジウム」、午後分のメモですっ。 http://blog.pingpong.ne.jp/?p=370 「動く地図をつくる」をテーマに、コンピュータ・サイエンスとデザイン…

"空間を考慮した知の構造化を考える:pingpong" "massiveなデータを語るべき言語そのものを作ることが理論、理解" "空間/動き/言語"(知の構造化センター「pingpongプロジェクトシンポジウム」参加記録(1))

昨日の予告通り、今日は東京大学知の構造化センター開催の「pingpongプロジェクトシンポジウム」に来ていますっ。 http://blog.pingpong.ne.jp/?p=370 「動く地図をつくる」をテーマに、コンピュータ・サイエンスとデザインにおける境界領域を切り開いている…

「デジタルアーカイブの最前線:現状と未来」(第4回情報資料保存シンポジウム)

情報保存研究会と日本図書館協会の共催イベント、「デジタルアーカイブの最前線:現状と未来」(第4回情報資料保存シンポジウム)に行って来ました! JHK 情報保存研究会 国立公文書館、国会図書館での実践や教育利用等の観点からの提言等、一口に「デジタ…

「日本発オープンアクセス」:第6回SPARC Japanセミナー(オープンアクセスウィークセミナー)

遅ればせながら(もう金曜日だよ!)今週はオープンアクセスウィークですね! http://cont.library.osaka-u.ac.jp/oaw/ 日本はもちろん世界中でOAに関するイベントが盛り上がっています。 自分は、こちらもエントリをアップするのが遅くなってしまいましたが…

「徹底的に新しい手法で新しい図書館を創るために:第12回図書館総合展キハラ株式会社主催フォーラム『図書館をデザインする−情報デザインと主題プロデュースの手法』に向けて」(岡本真×有元よしの×李明喜×内沼晋太郎×洛西一周)

*本エントリは2010-10-12に発行されたAcademic Resource Guide No.448*1に掲載された記事を、編集長である岡本真さんの許可を得て転載したものです。 座談会開催の数日前に突然記録係を依頼されたのですが、内容が非常に興味深かったのでこのブログにも転載…

「電子ジャーナルと機関リポジトリ、オープンアクセスの根っこは一つ、学術情報流通の問題」・・・国立大学図書館協会北海道地区協会セミナー「次世代ライブラリアンシップのための基礎知識」第2回参加記録

既に5日ほど前の話になってしまいましたが・・・日本図書館情報学会研究大会の前日に北海道大学で開催された国立大学図書館協会北海道地区協会セミナー、「次世代ライブラリアンシップのための基礎知識」に参加してきました! http://janul-hokkaido.lib.ho…

「図書館・博物館・文書館の連携をめぐる現状と課題」(第58回日本図書館情報学会研究大会シンポジウム参加メモ)

先日のエントリ*1の最後でも予告していましたが、日本図書館情報学会研究大会に参加してきました! http://www.fujijoshi.ac.jp/jslis_58taikai/index.htm 自分も2日目・第3部会で発表したのですが、そちらは後ほど資料をリポジトリにアップしてから紹介エ…

オープンアクセスは経済的?:『情報管理』に論文が掲載されました

9月中は3本しかエントリをアップしていないうちに、もう10月も3日目ですか・・・月の経つのは早い(汗) さて、エントリを書こう、書こうと思っているうちに公開から3日がたってしまいましたが、『情報管理』誌に拙論文が掲載されました! http://www.js…

「ウェブアクセスの自動化と業務妨害について」:第7期デジタルフォレンジック研究会主催講演会/情報ネットワーク法学会 第2回「技術屋と法律屋の座談会」

岡崎市立中央図書館向けのクローラーを動かしていた男性が逮捕された事件、いわゆるLibrahack事件について、図書館業界の観点からの問題点の指摘と行うべき対応については先日、当ブログでも言及し*1、また図書館問題研究会からの声明もありましたが*2。 Lib…

「電子化のビジネスモデルはないが、基盤となる紙の流通はもう駄目になる」? 「水平分業の出版システムを維持するには公共基盤が必要」?(第27回Hitachi アカデミックシステム研究会「電子書籍の現在 そして未来」)

9月も半ばにして1発目のイベントレポートですよー、ということで、Hitachiアカデミックシステム研究会「電子書籍の現在 そして未来」に参加してきました! HAS研サイト Hitachiアカデミックシステム研究会 HAS研については今回のイベントで初めて知ったの…

Librahack事件について:あるいは、図書館と利用者の関係と、僕らに出来るかもしれないこと

岡崎市立中央図書館向けのクローラーを動かしていた男性が逮捕された事件、いわゆるLibrahack事件についてご存知ない方は下記の杉谷智宏さんによるまとめ等を参照。(さすがにこのブログの読者の中にはご存知ない方はいらっしゃらないかとも思いますが・・・…

「ライブラリー×ウェブの力を飛躍させる」:Code4Lib JAPAN Lift Off

8/28開催のCode4Lib JAPAN Lift Offに参加してきました! Code4Lib JAPAN 公式サイト・ブログ Code4Lib JAPAN - ライブラリー×ウェブの力を飛躍させる Code4Libは、アメリカを中心に活動する図書館関係のプログラマ、システム技術者を中心としたコミュニティ…

"Open Access to Science Information" - IFLAサテライトプレカンファレンス ハニア参加レポートその2(?)

'10 8/6 オープニングセレモニーの様子 前回に引き続き、8/6-8にかけて開催された(ってもう2週間前ですね!)IFLAサテライトカンファレンスへの参加記録です。 カンファレンス公式サイト フィンペシアの口コミを信じて正解でした プログラム(PDF注意) ht…

「雑誌論文を機関リポジトリで公開しても、電子ジャーナル利用者数は減らない。むしろリポジトリ利用者数分だけ論文の読者は増える」:"ZS Project: Zoological Science Meets Institutional Repositories"

'10 8/7 夕方、丘の上から見下ろしたクレタ島・ハニアの港 先のエントリ*1での予告通り、2010.8.6-8.8にかけて開催されたIFLAサテライトプレカンファレンス、"Open Access to Science Information" に参加し、自分が現在中心的に関わっているプロジェクト、Z…

「日本の大企業にはGoogle、Amazon、Appleの恐ろしさを知らない無垢な人が多すぎる」/「図書館は国会図書館がやってくれないと自分ではできないと考えている?」・・・「再編される出版コンテンツ市場と図書館の役割」:三田図書館・情報学会第144回月例会

『ブックビジネス2.0』が発売されましたね!ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系作者: 岡本真,仲俣暁生,津田大介,橋本大也,長尾真,野口祐子,渡辺智暁,金正勲出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2010/07/16メディア: 単行本購入: 21人 クリ…

「論文のオープンアクセスの動向 研究者と米国科学政策の立場から」:科学技術政策研究所所内講演会参加記録

7月に入ってからなんやかんやで2週間以上更新停止してしまっていましたが(汗) 科学技術政策研究所(NISTEP)の所内講演会、「論文のオープンアクセスの動向 研究者と米国科学政策の立場から」に参加してきました! 演 題: 「論文のオープンアクセスの動…

第9回情報メディア学会研究大会参加記録(2):ポスターセッション・ライトニングトーク

承前:ナビゲータとしての情報コンシェルジュ:個別のニーズに合わせた情報提供(第9回情報メディア学会研究大会参加記録(1)) - かたつむりは電子図書館の夢をみるか ということで引き続き情報メディア学会第9回研究大会参加記録です。 今回はポスター…

ナビゲータとしての情報コンシェルジュ:個別のニーズに合わせた情報提供(第9回情報メディア学会研究大会参加記録(1))

去年は発表者として参加した情報メディア学会研究大会ですが*1、今年は純粋に聞き手として参加してきました! 第9回研究大会開催のご案内 情報メディア学会では「ナビゲータとしての情報コンシェルジュ : 個別のニーズに合わせた情報提供」を基調テーマにし…

PLoS ONE初のインパクトファクターは4.351:「これは福音か、それとも呪いか?」

雑誌の評価指標として有名なインパクトファクターの2009年版を掲載したJournal Citation Reports(JCR)2009が発表されましたね。 http://science.thomsonreuters.jp/press/releases/JCR-2009/ このブログに来られている方には今さらでしょうが、念のため200…

「学会の仕事とその経営を知る」:第1回SPARC Japanセミナー2010

3日連続イベントレポート更新、3日目は2010年度最初のSPARC Japanセミナー「学会の仕事とその経営を知る」です。 SPARC Japanについて 国際学術情報流通基盤整備事業 │ 事業について 国際学術情報流通基盤整備事業は、日本の学協会等が刊行する学術雑誌の…

パネルディスカッション:機関リポジトリは大学にとってキラーコンテンツになれるか?(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) D)

前エントリ:その1、その2。 平成21年度CSI委託事業報告交流会記録エントリ第3段。 最後は先生方5人によるパネルディスカッションです。 タイトルは思いっきり煽り気味に「機関リポジトリは大学にとってキラーコンテンツになれるか?」!! なお、以下の…

コミュニティの力:図書館の学内外における役割の変化(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) C-1 成果報告)

承前。 ということでCSI委託事業報告交流会記録、午後の部その1です。 なお記録内容はmin2-flyが聞きとれた/理解できた/書き取れた範囲のものなのでその点、ご理解願いますー。 では午後は今年、小樽商科大学から北海道大学に移られた鈴木雅子さんのご発…

リポジトリの力:リポジトリの効果と応用サービス(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) A-1 成果報告)

イベントラッシュ2日目。 昨日は大学・研究評価の話でした*1が、今日はその中で少しお話も出てきた機関リポジトリに関する国内最大級のイベントの一つ、CSI委託事業報告交流会に参加して来ました! 学術機関リポジトリ構築連携支援事業 │ イベント情報 │ 平…

被引用数による研究評価は絶対数だけでなく相対的な位置を見ることに意味がある(世界大学ランキングと研究評価の新時代:ワールドクラスの大学をめざすために 第2部「大学・研究評価の実際」参加記録)

前エントリ*1に引き続き、トムソン・ロイター主催の世界大学ランキングシンポジウム参加記録です。 第2部は「大学・研究評価の実際」と題し、被引用数等のトムソン・ロイターのデータを用いた研究評価の実際についての紹介。 ポイントは「世界平均、分野平…