かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

倫理と道徳の挟間で-エロい水着と読者の権利とananのSEX特集と-

スポーツ誌の水着特集号、出版社が購読図書館に送らないよう自己規制(米国) | カレントアウェアネス・ポータル
最近カレントアウェアネスづいてるなあ、とは思いつつもまたカレントアウェアネスネタ。だって面白いんだもん。

米国の人気スポーツ誌“Sports Illustrated”は毎年、「水着特集号」を刊行しています。この水着特集号は同誌の中でも特に人気を博していますが、同誌の出版社は2007年の水着特集号を、同誌を購読契約している大学・公共・学校図書館や学校に対して送らないという自己規制措置を取りました。購読契約している機関から「水着特集号は内容に問題があるので受け取りたくない」という意見が出たことがその理由だそうで、希望する図書館はリクエストを送ることで受け取ることができることになっています。しかし、米国図書館協会(ALA)はこれを読者の権利を奪うものとして、批判のコメントを出しています。

と、記事だけみると「いくら水着特集とはいえ、図書館に送らないとは言語道断! そりゃALAも怒るわ!」とか思ったんだが。
実際に、今年の"Sports Illustrated"を見てみたところですよ。

http://sportsillustrated.cnn.com/features/2007_swimsuit/

・・・エロい!
水着特集というか、水着の姉ちゃん特集じゃんこれ。
っていうか"Bodypainting"とか水着ですらねえし! 絵がうまくて気づきにくいけどこの人たち全裸だから!


いくら俺以外に人がいない研究室とは言え、かつカレントアウェアネスからリンクたどってったらついただけとはいえ、これは研究室で見るのははばかられますよ・・・
っていうかあとで自宅に帰ってじっくり見ますよ(オイ)


ちなみにSI自体のサイトはは下のリンクから。

http://sportsillustrated.cnn.com/

・・・なるほど、ふだんこういうテンションの雑誌出してるところから、年に1回だけ水着特集送られてきたらそりゃあ苦情も出るわなあ・・・
とはいえ、図書館の理念からすればどんな資料でも利用者がアクセスする権利はあるはず。エロい特集だからって送ってこない、なんてのもそれはそれで困るはず(最初からエロ目的の雑誌とかはまた別だろうが)。


なかなか判断が難しそうなところであるなあ、と思いはたと気づく。
そういや、日本でも年に1回特別エロい特集を出す雑誌があるではないですか。
そう、an・anである。

an・an (アン・アン) 2006年 5/31号 [雑誌]

an・an (アン・アン) 2006年 5/31号 [雑誌]

まあこれは別に普段がそこまで健全ってわけでもないかも知れないが、SEX特集号は特別アレだし。
テクニックの指南とか書いちゃってるくらいだし。あるいみSIよりヤバい。


この雑誌について日本の図書館の場合はどんな風に対応しているんだろう?
やっぱりSEX特集だけ抜いてるんだろうか・・・?


で、気になって調べてはみたものの、日本の公共図書館の全国総合目録って適当なのがないから難しい・・・ただ、とりあえずGoogle等で見た限り、公共図書館でも普通に借りられた、って話があるから、特に自主規制とかはしてないのかもしれない*1


自主規制したくなる出版社の気持ちも、送られてくることに苦情を言いたくなる図書館の気持ちも、送られてこなくなったことに文句を言うALAの気持ちも、それぞれわかるところでありなんとも難しいなあ、と思うが。
「教育に悪い」って言いたくなる気持ちもわかるけど、純粋培養した子供がろくなもんに育つかって言ったらそうとも限らないわけだし。
一方で、水着特集が公共図書館学校図書館の雰囲気や収集方針にそぐわない場合が多いだろうことも事実。


ま、最終的には書架に置くかどうかの判断はもう各図書館に任せることにして、とりあえず送るだけは送っちゃうってんでいいんじゃないかと思うけどね。返本されたら金を返す感じで。


・・・それはそれとして凄いなこのボディペインティング・・・これで泳いでてもバレないんじゃないか・・・? そんな羞恥プレイ? でも全然恥ずかしそうじゃないしなあ。ブロンド美女は大胆だなあ・・・*2

*1:もし情報あったらプリーズ。「うちの図書館は普通にブラウジングルームにありました!」とか

*2:たぶんこういうことばっか考える奴のせいで問題になるんだと思うが、そういうやつがいるから特集ができるんだと思う。