かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

公共図書館における学生サポートとか


大学図書館での学生の勉強については下に書いたので、今度は公共図書館の話。
図書館論や公共図書館論の授業だと、図書館の閲覧机が「受験生の勉強部屋と化している」ことへの批判なんかがけっこう多い、って紹介されていたと思うが、それってどうなんだろう?
確かに図書館の資料を利用しに来ている人からすれば受験生とかがたむろってるのは邪魔かもしれないが、学生だって自宅の学習環境が整っていないから図書館に来ているわけで*1、そういう学生へのサポートってむしろ重点的にやっていくべきなんじゃなかろうか。
生涯学習・社会教育の拠点」って言いながら勉強している人の利用を排除しようとするのはナンセンスだ。
閲覧スペースを占拠されるのがどうしても邪魔だと言うなら、いっそ参考書や問題集の類を集めたコーナーでも作って、そっちに学生が集中するようにして他の利用者と分けたらいい。
高校や中学の進路指導室に行けば受験関係の資料もあることにはあるが、紀伊国屋書店の新宿本店に行けばわかるように、学習参考書/問題集の類って数が非常に多くて、とても一つの学校とかで揃えきれるレベルじゃない。
しかもしっかりした参考書の類って割と高い。
これからますます格差が広がっていくだろう日本社会で、塾や予備校に通ったり、自分で参考書をそろえられるだけの財力のない学生に向けて、学校じゃサポートしきれない分の学習サポートを提供することって、公共図書館の重要な役割の一つになるんじゃないだろうか?


・・・なんてことを考えていたんだが、どうもそもそも「書き込み式の問題集」の類は収集対象にしていない図書館もあるらしい(ネタ元:http://dora-hikarilibrary.air-nifty.com/diary/2007/04/post_2577.html)。
「書きこまれたら使えなくなるから」ってのは全くもってその通りだし、利用者のマナーに期待するのも難しいところではあるが・・・
参考図書扱いにして持ち出せないようにした上で利用させるとか、直接書き込まないでノートやなんかに答えを書く勉強法を徹底させるとか*2、なんとかできないこともないんじゃないかと思うし、なんとかならないにしてもせめて非書き込み式の参考書の類をそろえたコーナーくらいは作ってもいいんじゃないだろうか?


・・・案外、すでにそういうことやっている公共図書館もありそうな気はするが・・・

*1:例えば自分用の部屋がなくて集中できないとか、家だと家族の雑音がうるさいとか

*2:個人的には書き込み式の問題集に答えを書きこむとか愚の骨頂だと思う。ノートかなんか、別のところに答えは書くようにして、何回も同じ問題集を繰り返し解かないと、特に社会科学系の科目なんてしっかりした学力なんか身につかねーよ。高校の時使ってた問題集とか、最終的に問題と答えをすべて記憶した覚えがあるぞ?