「"文学少女"と繋がれた愚者」、「"文学少女"と穢名の天使」
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/12/25
- メディア: 文庫
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- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
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「穢名の天使」の方で今シーズン2度目の泣きが入りました(これで野村美月が俺を泣かせた回数=駒大苫小牧と同率2位に。1位はKey。駄目だな俺。)。
駄目。
ずるい。
あんなに哀しくて、切ないのに、幸せと言える結末を見せられて、泣かずにいられるほど今のmin2-flyの精神防御は強くありません(慢性睡眠不足のせいもあるやも知れないが)。
文体といいキャラの口調といい、あくまでもライトノベルの方法論の中にいるはずのものなのに、受ける衝撃が他を圧倒している。
ライトノベルの入り込みやすさ、親しみやすさと「文学」の持つ奥深さを、あくまでライトノベルとして両立させることに成功した、みたいな。
ライトノベルよりの文学、っていうのは割と多く見られる気がするが、真逆のパターンってのはあまりない気がする。
とか、そんな分析とかもうどうでもいいくらいにのめり込んだ。
今の感じだと遠子先輩が高校卒業したあとに話が続くってことはまずないだろうから、多くて2巻、下手すっと次の巻が最終巻になったりするかも知れないが・・・
それでもいい。
早く続きが読みたい。
「続き」というか、もっと「"文学少女"」を読みたい!
余談だが、文章の感想やイメージを直接的に「味」として表現できる遠子先輩の設定って、その文章が持つイメージを伝えるにものすごく雄弁なんじゃないかと思う。
「甘く切ない恋」とか、「苦い思い出」とか、もともと言葉にしにくい感情を味覚に託して表現することって多いけど、それは伝えにくいものを伝えるのに「味」で表す、っていうのがすごいわかりやすい方法だったからなんだろう。
そう考えると、なかなかうまく他人に伝えられない作品の面白さを具体的な味のイメージで伝えられる遠子先輩って、突拍子もない設定のように見えて実はかなりうまく錬りこまれてるんだなあ、というのがわかった。
・・・そこまで言っといて自分が味で表現しないのは、NEXばっか飲んでるからなわけなんだが・・・