かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

「未来をさがそう」


未来をさがそう

未来をさがそう


c-Japanシンポジウム出席者向けのアンケート回答者全プレで送られてきた本。
c-Japanシンポジウムで総括をされた東倉洋一先生はじめ、NTTなど情報通信技術関係の先生方によって書かれた「情報教育のテキスト」。
情報技術やその他の科学技術によって変わりゆく現在から未来に向けて、「なくなってほしい」、「なくならないでほしい」、「どっちがいいのかな」、「どうなっているのかな」の4つの視点から問題を捉える・・・というなかなか面白い試みをしている。
「図書館」はどのトピックとしても挙げられていなかったが、さて、「なくならないでほしい」に入れるといいのだけど*1


全体を読んで思ったのは、なんだかんだ言っても科学技術よりだなあ、ということ。
世論が二分されそうな問題(生体認証など)については問題を認識しつつも「なんとかできるはず」的な視点に立ってるし。
しかし、そうは言っても情報技術者が「なくならないでほしい」に着目したこと、その存在に気付いていることをどうどうと示したのは珍しいとか、意義深いことだなあ、と思った。
ぶっちゃけちょっと意外。
IT関係技術者とか、某昨年度全代会議長みたいに、「食べモノとか全部チューブに入ってて吸うようになってれば面倒臭くなくていい」みたいな人種かと思ってたが(超偏見)、季節感とか生鮮食品とか動物とかには「なくなってほしくない」ってちゃんと思ってる人もいるんだね(当たり前)。


ちなみに「未来をさがそう」は再生紙や(「もやしもん」にも使われていた)大豆インクなど、環境に配慮した材料で作られているとのこと。
うーん、これまたなんかITっぽくなくて意外・・・ここら辺の流れがc-Japanにつながりうるものであった、ということでもあるのだろうか・・・そして1200円もする本を気前よくプレゼントしてくれるNIIは凄いなあ・・・

*1:いいのか? 公共はともかく大学図書館は電子化・・・ああ、でもラーニングコモンズみたいな取り組みもあるし・・・