かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

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知的コミュニティ基盤研究センター研究談話会:「コミュニティ支援に関する実践研究とWeblogを用いた関心動向分析」


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第45回研究談話会「コミュニティ支援に関する実践研究とWeblogを用いた関心動向分析」

  • 講演者:福原 知宏(東京大学人工物工学研究センター・客員助手)
  • 概要

近年,インターネットの普及に伴い,世界の様々な人々が地理的制約を越えて出会い,コミュニティを形成し,情報交換を行えるようになった.こうしたコミュニティは知識の共有と創出において重要な役割を果たす反面,どのようなコミュニティが効果的に機能するのか,効果的な知識の共有と創出にはどのような支援が必要か,またコミュニティ活動の理解にはどのような調査が必要かといった疑問に対する知見は十分得られていない.本発表では計算機ネットワークを介して結ばれた人々の集まり(コミュニティ)における知識共有の支援と理解に向けて筆者らが行ってきた取り組みについて述べる.具体的には,(1)オンラインコミュニティにおける知識共有支援に関する学際的実践研究プロジェクト,(2)Weblog(ブログ)や新聞記事等の時系列テキストを用いたコミュニティの関心動向に関する研究について述べる.本話題提供を通じて知的コミュニティ基盤研究センターにおける研究活動との接点を探りたい.


今回はシステム系と開発系(どっちかっていうとエンジニアリングより)でマネジメント(図書館系)の人は全然いなかったのが空気読まず行ってきた。
ブログとかオンラインコミュニティとか言われたら行かざるを得まいよー。
ちなみに講演者の福原さんは図書館情報大学のOBだそうです。
大先輩なわけですなー。


そんなわけで興味津々で参加してきたわけだが、講演内容(特にオンラインコミュニティに関するもの)が3〜4年前の研究成果の発表だったのでちょっと残念。
情報工学研究者と心理学研究者が共同でオンラインコミュニティについて扱う、というのはあまり聞かないことだったのでかなり興味深かったのだが。
web上のその手のサービス(それこそ「はてな」とか、mixiとか、twitterとかtumblerとかニコニコ動画とか?)ってエンジニアが「こんなん面白そうじゃね?」って感じで開発・公開してユーザに支持されるパターンが多いと思うんだが(支持されないと消えてるだけだろうが)、そこに心理学者を絡ませるとどういう風になるのかな、と。


ただ、3年以上前のプロジェクトということもあって、研究に使われたプラットフォームに、今見ると特に目新しさが感じられない・・・。
実際は違うのかも知れないが、見た目からweb1.0感全開と言うか。
冷静に考えれば当時はまだ日本でSNSも全然流行ってないし、ソーシャルブックマークも主流じゃないしYouTubeもニコニコもtwitterもtumblerもなんも世に出てない頃なんだから、今の視点から測っちゃ駄目だ、ということはわかる。
頭ではわかるのだが・・・うー・・・せっかくだから、今やっている研究について講演していただきたかったなあ・・・


そもそも研究にあたって独自プラットフォームを開発しなきゃいけない、ってのは結構なネックだよな。
当時は知らんが、今なら既存のwebサービスで「コミュニティを形成している」と思われるものを利用するわけにはいかないのだろうか?
難いのかも知れないが・・・表に見せている部分から研究することはできそうだが、ログ解析とかそこら辺を外にはなかなか出してくれないだろうし、出していいもんなのかも良くわからんし・・・
しかし一からプラットフォームを作って協力者を募って実験、って方法だとそもそもオンラインコミュニティが形成できるのかどうかもわからないし、商業サービスに比べればユーザ数も少なくならざるを得ないしなあ・・・むむむむむ・・・奥が深い・・・