出版不況に対して3行で物申す
詳細についてはこれからいろいろ調べて別のところで書く予定なので、今回はごく触りだけしか書きませんが。
今ちょっと、日本の出版不況とか学術出版の状況とかについていろいろ考えを巡らせています。
で。
ふっと嫌な予感がして、最初にあることを調べてみました。
- 日本の出版市場 2007
2007年の出版物販売額は3.1%減の2兆853億円と辛うじて2兆円台を維持した。内訳は書籍が3.2%減、雑誌が3.1%減であったという(出版科学研究所調べ)。
- 海外の大手学術出版・情報産業の収益状況 2007
Reed Elsevier社 ※(1ポンド=1.98アメリカドル、4/10時点)
総収益:90億7632万ドル(9,440億円相当)(前年比1.6%増)
営業利益:17億5824万ドル(1,830億円相当)(前年比6%増)
Thomson社
総収益:72億9600万ドル(7,590億円相当)(前年比10%増)
営業利益:12億9700万ドル(1,350億円相当)(前年比3.9%増)
Wolters Kluwer社 ※(1ユーロ=1.58アメリカドル、4/10時点)
総収益:53億9254万ドル(5,610億円相当)(前年比1%増)
営業利益:8億6268万ドル(900億円相当)(前年比25.5%増)
・・・・・・・・・・・・。
海外学術出版大手3社の総収益の合計=
9,440億円+7,590億円+5,610億円=約2兆2,640億円
> 日本の全出版市場=2兆853億円
たった3行なのに雄弁だなあ、おい!
もっとまとめりゃ1行にも出来るだろうけどまあそこら辺は置いておこう。
ま、最初はもしかしてエルゼビア一社に日本まるごと負けてるんじゃないかとか危惧していたから、それに比べればまだ状況はマシと言えるのかも知らんが・・・
って言ってもエルゼビア一社の総収益で日本の出版市場の半分近くに迫る勢いではある。
マジぱねえよあの世界企業。
仮に日本の出版市場の縮小ペースがとどまらず、エルゼビアが今の増収ペースを維持できたとしたら、2024年(17年後)にはエルゼビアの収益が日本の出版市場超しちゃうよ*1。
以上の話を膨らませて「国内の狭いパイ奪い合ってる場合か!」*2、「出版の中でも一番うまみのでかいところみすみす見逃してねえか?」ってことを言いたいのだけれど、そこら辺の詳細については後日どこかで発表される記事にまとまる・・・はず。
まとまるかな?
まとめないとなぁ・・・。