かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

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『ロリヰタ』

ロリヰタ。 (新潮文庫)

ロリヰタ。 (新潮文庫)

実際の著者名表記は「嶽本」。
前回の「鎩」といい、Amazonは難しい感じが嫌いなのか?


戦友の勧めを受けて昨日買ってきたばかりだったんだけど・・・薄さのせいもあるのかも知れないが、一気に読み終わってしまった。
男性作家の恋愛小説って滅多に買うことすらないんだが、これは良かったな。ほかにも嶽本の文庫あったら読んでみたいと思えるほどには。


タイトルだけ見ると筑波大学における二大性癖のうちのひとつみたいだけど、そういう中身を期待して読むと自分の汚れっぷりに人文社会学系棟から飛び降りたくなるかと思われるので要注意。
ロリータファッションに身を包んだ作家の「僕」と、モデルの「君」が出てくる表題作「ロリヰタ。」と、背中に「貴方」からもらった大きな羽をつけて表参道で露店を出す女の子が出てくる「ハネ。」の2編収録。


ファッションについての話がたくさん出てくるんだけど、そこら辺についてはあまり共感はできない。なにせ「俺にとってこれ(衣服)はコンプライアンスなんだ」とか言い放つくらいに衣服に関心がないというか、寒くさえなくて人目もなければ別に着なくていいと思うくらいなので。
あるいは、背中に羽を背負って歩く気持ちも共感を覚える類ではない。


それはそれでいいのかな、と思った。
共感できないことや理解できないことはいくらでもあると思うんだが、それを理由に他者を攻撃する人間にはなりたくないなー、と。


前から常々思ってはいたことだが、あらためて感じた。


・・・ん?
恋愛小説を読んだ感想なのに恋愛の話してないな??
まあ仕方ない、どうにも最近枯れ気味ゆえー。


ちょっと前までは「ときめきが欲しい」とか喚いてたもんだが・・・この頃どうでも良くなってきた。
適切な研究環境と充実した娯楽設備、それに生活に必要な金銭と体力があればまあ平和ー。