一昨日のエントリでも書きましたが、昨日開催された第7回ARGカフェでライトニングトークをしてきました!
- 第7回ARGカフェ&ARGフェスト@筑波への招待(2/13(土)開催)
- 第1部 ARGカフェ - ライトニングトーク(14:00〜17:00:予定)
- 会場:茨城県・筑波/筑波大学 筑波キャンパス春日地区 情報メディアユニオン http://www.slis.tsukuba.ac.jp/
- 費用:無料(当日の寄付歓迎)
- 席数:70名
登壇者
- 岡部晋典(筑波大学 大学院 図書館情報メディア研究科)
- 「博士のタマゴの異常かもしれない愛情:また私は如何にして心配するのを止めて図書館情報学を愛するようになったか」
- 佐藤翔(筑波大学 大学院 図書館情報メディア研究科/ブログ「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」)
- 「大学生・院生にとってのブログによる学術コミュニケーションの可能性 pt.2:実践報告編」
- 木川田朱美(筑波大学 大学院 図書館情報メディア研究科)
- 「存在を消される資料たち−NDLエロ本納本調査から考えたこと」
- 吉田光男(筑波大学 大学院 システム情報工学研究科/CEEK.JP)
- 「IRLib.net−機関リポジトリ横断検索システムの試作」
- 岡瑞起(東京大学 知の構造化センター)
- 「Augmented Campus−拡張するキャンパス構想」
- MIZUKI(@waterperiod)(日々記−へっぽこライブラリアンの日常−)
- 「元・公務員ジェネラリストはどう生きるべきか?−かつて司書だった筈のシステム屋の呟き」
- 常川真央(筑波大学 図書館情報メディア研究科/株式会社しずくラボ)
- 「電子書籍時代の図書館の財産とは何か?−Shizuku2.0の発表に代えて」
- 矢代寿寛(総合研究大学院大学 複合科学研究科 情報学専攻)
- 李明喜(matt/pingpongプロジェクト)
- 「デザインから考える図書館の今、これから」
- 三津石智巳(筑波大学 知識情報・図書館学類)
- 竹本和彰(DevLOVE)
- 「DevLOVEでの取り組みの紹介」(仮題)
- 遠藤元泰(前橋市清里公民館図書室)
- 「非情勤司書という行き方」
- 第2部 ARGフェスト - 懇親会(18:00〜20:00:予定)
Twitterのハッシュタグ#argcafeで当日の実況が多数流れていました。
すでに参加報告も随所でアップされています*1。
- http://d.hatena.ne.jp/literarymuseum/20100214/p1
- ゆきつくば。 - ダメな図書館員の日々
- 雪ふるつくばをみんなで歩いた - Jiji-Memo
- 雪のつくばで、歩いてしゃべってスベりました ARGカフェ参加 - 匪図書館員hatekupoの「貸出しバカ一代」
- 第7回 ARGカフェ&ARGフェスト 参加してきたよ!|Searcher☆Searcher
- 第7回ARGカフェ&フェストLT感想: 日々記―へっぽこライブラリアンの日常―
- 第7回ARGカフェ&フェストLTデビュー、その顛末: 日々記―へっぽこライブラリアンの日常―
- Sat, Feb 13 - Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな新館
「こんだけあれば自分がアップしなくてもいいかもなあ・・・」という気もしつつ、自分で「研究者狙いの学生はブログ書け! イベントレポートが楽だからお勧めだよ!」と書いた身としてはアップしないのはないなー、というのもあり(笑)
以下、当日のメモです。
例によってmin2-flyの聞き取れた/理解できた/書き取れた範囲でのメモですので、間違い・勘違い等多く含まれるかと思います。
お気づきの点がありましたらコメント欄などにてお知らせいただければ幸いですm(_ _)m
なお、自分自身のLTについてはさすがにメモが取れないので(苦笑)、それについては別にまたエントリを立てたいと思います。
ショートスピーチ(岡本真さん)
- 筑波開催はかなり乗りで決めた。図書館総合展のときに田辺さんと小野君が2/13にシステムをリリースすると言ったから
- 1月に佐藤が一段落したらしいので、佐藤と逸村先生、宇陀先生の共同開催と言うことで会場を借りた
- 第8回は沖縄でやる話がある。もしくは海外在住者を対象に、東京でやろうか?
- 第9、11回は未定。誘致歓迎。
- 第10回は図書館総合展開催。フォーラムを時間そこにあてないで。
- 会社を立ち上げてから「どうやって生活しているの?」とも聞かれるが・・・
- 2010年4月はARG公式サイトオープン
- 書き手を募集したい! 特に学生の方
- ARGフォーラム:5〜6月に刊行予定。長尾真先生の新規原稿も!
- 図書館総合展:フォーラムをいくつかプロデュース。ARGとしてもいくつか行う。依頼も行くかも、ぜひ受けて。
- Librarian2.0講座
- 産学連携、ウェブ学会、FLU40、くるくる関内etc…
- 来年度に新規企画も発表!
- 非常勤講師は大妻女子大と関西学院大で。後半にパネル討論もやるのでノーギャラでもよければ来てくれる人を募集。
- 長尾真先生の『電子図書館』のあとがきを担当。長尾先生ご自身の担当部分もけっこう手が入っている、買う価値あり。
- 長崎の人工知能学会でARGカフェ・フェストを題材に発表。大向一輝さんと共同発表。人工知能学会はなんでもありなので行くと楽しいかも!
- なるべくたくさんの方のコラボレーションが起こることを期待したい
ライトニングトーク
「博士のタマゴの異常かもしれない愛情:また私は如何にして心配するのを止めて図書館情報学を愛するようになったか」(岡部晋典さん)
- 今日はぶっちゃけに来た。
- 図書館情報学は面白いから博士課程に来よう、という布教。他の領域よりはましなので。
- なぜ博士に来たのか?・・・研究が面白い以上に、ご縁。
- 図書館の研究者はふまじめな研究もよくしている。柔軟な発想が増えていてやっていて面白い。
- どんな風に研究している?
- PEPSI NEXは大事な燃料
- 机は汚い
- なぜ図書館情報学?
- タイミング的に美味しい。筑波大に合併後なのでやんちゃな連中が多い
- 図書館法が改正されるので司書資格の科目が変わる。そこに隙がある。
- 電子ジャーナル、オープンアクセスについて、専門的なタコつぼ研究から総合領域的な研究になるかも知れない。
- ぶっちゃけ:他の領域よりLISは生き残れる可能性が高い
- 図書館情報学は面白いから、みんなで飛ぼうぜ!
「大学生・院生にとってのブログによる学術コミュニケーションの可能性 pt.2:実践報告編」(佐藤翔)
- メモれるか!
「存在を消される資料たち−NDLエロ本納本調査から考えたこと」(木川田朱美さん)
- NDLには日本の出版物が全部所蔵されている、わけではないことは、図書館関係者には常識だろうが一般の人にももっと浸透すべき
「IRLib.net−機関リポジトリ横断検索システムの試作」(吉田光男さん)
- 図書館なんとかではない、情報工学の院生
- IRLib2.0:間に合わなかったー。
- 土下座ライトニングトーク・・・?
- しかしLTはイントロダクションらしいので、土下座しなくてもいいんじゃないか??
- ということでイントロダクション
- 機関リポジトリ・・・詳しくは佐藤翔に聞いて
- 日本の論文検索システムへの不満
- 検索システムの壁:著作権法
- 改正で合法になった
- 自分のニュース検索もやっと合法化!
- 横断検索⇒最終的には単一システムに
- UIを改善した一つのIRを作れるんじゃないか?
- 宣伝
- My Open Archiveのスタッフを募集!
- 3月にいくつか対外発表するので興味がある人は来て
- 趣味と研究の両方を楽しみましょう!
「Augmented Campus−拡張するキャンパス構想」(岡瑞起さん)
- 筑波を2008年に卒業、今東大にいる。懐かしい。
- 今日紹介するのはping pongプロジェクトでやっているAugmented Campus: 拡張するキャンパス構想
- 大学にいると意外に隣の研究室でやっていることを知らない
- 情報が外に出ていかない
- リアルとバーチャルの融合で開かれた大学を作れないか?
- 「つくる図書館をうごかす」:多摩美大図書館のアートギャラリースペースが建築家の思ったように使われていないので、活用するデザインを提案するワークショップ
- まず現場がどう使われているかを調査しよう・・・Twitterでその場がどう使われているかをデータ収集、地図に可視化
- WS参加者は可視化マップを使ってデザイン提案を考える
- これを踏まえて北海道の公立はこだて未来大学で同じようなWSを
「元・公務員ジェネラリストはどう生きるべきか?−かつて司書だった筈のシステム屋の呟き」(MIZUKIさん)
- スケッチブックでプレゼン
- 「日々記」というブログをやっている
- 筑波大で司書資格を取得⇒農水省の独法に勤務する元公務員
- 元公務員?
- 組織の都合で職員の身分が非公務員に4年前に以降
- 独立行政法人の図書館を管理しているのは・・・情報・広報などの言葉がつく部署が管理
- 研究所の広報、web、ネットワークの管理、いろいろやっている
- 18年勤続。図書館業務は5年のみで後はいろんな業務を兼任。ここ1年は業務用システムと情報セキュリティ管理に取り組む
- スキルや知識も得られるが、言ってみればジェネラリスト。どの分野でも専門性が低い。家族は図書館員としてレベルアップしている、これはヤバい!?
- まあ落ち着け
- 自分はもう若手ではない:スペシャリストを目指すには遅すぎる?
- これからどうする・・・職場を見渡すと職員の採用抑制、図書館情報専門採用はないという後進採用は茨の道
- 『図書館断想』の「LISはストックとフロー」が使えるのでは??
- 情報のジェネラルマネージャーを目指す? スペシャリストは難しいがマネジメントを行うには専門知見とスキルがいる
- 専門研修の受講と、そのためのお金を獲ってくるスキル
- 人とつながりを作るスキル
- 人材確保。専門知識のある新人を待っています
- 参考URL
「電子書籍時代の図書館の財産とは何か?−Shizuku2.0の発表に代えて」(常川真央さん)
- 株式会社しずくラボ 最高研究戦略責任者です!
- 弊社が初めてリリースするシステム、Shizuku2.0について発表する
- その前に最近考えていることについて話す
- 図書館の財産とは・・・「人」ではないか?
- 本が読まれるときには必ず読者がいる。本を活用するのは読者の手にかかっている。
- 図書館と言う場はそういう読み手がたくさんいて、一つの本をさまざまに活かし、本から広がる人生の道を形作る存在。
- しかし現実の図書館にはそういう機能はまだない。経済学の本を手に取ったからって経済学者の道が広がるわけではなく、本人の努力での活用が必要。
- 人材としての利用者がどうして活用できない?
- 読み手が発信する技術がない
- 場所につなげる技術がない
- Shizuku2.0はこの2つの問題を解決
「図書館情報学若手の会と図書館情報学苦手の会と図書館苦手の会が必要」(矢代寿寛さん)
- 図書館情報学分野に「若手の会」と「苦手の会」が必要
- 若手の会・・・私に必要
- 「若手の会」というのはググっただけでもいっぱいある
- 学会の後援がある
- 図書館情報学はいろいろな研究科の下にあって、研究科によってぶつかる壁があったり。
- 某団体とかの宣言には不満もあったり、若手でなんとかできないか?
- 「会」は2人以上いないとできない。もし似たような理由で欲しい人がいたら声をあげて!
- 「若手の会」というのはググっただけでもいっぱいある
- 苦手の会・・・私はいらない
- 世間の苦手の会:「苦手」とか「お前が言うな」っていう場所
- 私が思う苦手の会:外と内をつなぐ場。他分野の人が入ってきやすいようにする、ワンステップになりうる。
- 他分野に出ていくときも出やすい。アウェイがなくなる。家中が縁側
- 「苦手の会」はネーミングが良くない?
- ARGカフェでいいじゃん!
- 「友の会」とかのネーミングへのアンチテーゼ
- 「若手の会」が必要な人は声を上げよう
- 「苦手の会」も必要な人は声を上げよう
- 味方しかない状況は良くない、と思う人はぜひ声を上げよう
「デザインから考える図書館の今、これから」(李明喜さん)
- 僕はデザイナー。皆さんとは違うカテゴリ?
- d-laboで長尾館長を招いたトークシリーズのタイトルそのままだが、リアルアマゾン計画の試案のデザイン編について提案したい
- リアルロングテール型の店
- 物流センター型
- クラウド型
- 参考URL
「ラーニング・コモンズ@筑波大学は電子図書館の夢をみるか」(三津石智巳さん)
- 早速佐藤の発表に感銘を受けてブログを作ろうかとも思った三津石です。
- 「ラーニング・コモンズにはファンがいる」
- いわゆる図書館情報クラスタ最年少? 興味があるのは人と組織、計算機の連携。その関係でラーニング・コモンズに関わっている
- 今日いいたいこと:ラーニング・コモンズにはファンがいる
- ラーニング・コモンズとは?
- 3つの要素(場所、設備、人)からなる学習プラットフォーム
- 国外の大学図書館を中心に発展。筑波では2年前から活動、運営の中心が学生
- 筑波のラーニング・コモンズ
- 4月から図書館内に移動、場所はOK。設備も人もある。
- 利用者は増えない/認知度は低い。学習プラットフォームとしては機能不全
- ラーニング・コモンズとは?
- なぜラーニング・コモンズは難しい?
- 3要素を満たすだけでは駄目。
- 大学によって状況は多様・・・面積、キャンパス形態、etc・・・何より「人は常に全てが違う」
- 筑波大生、図書館情報学の気質、地域性、固有性。LCを考えるにはそういう考慮が必要
- LCにはファンが必要
- 利用者はほとんどリピーター。「あの人がいるからまた行こう」というリピーターが多い。
- 地道にファンを増やせば利用も増え、キャンパスで認識され、機能し始める?
- ファンづくりのためのアイディアをフェスト等でもいただきたい。いいアイディアがあれば教えていただきたい
- ラーニング・コモンズで僕と握手!:「ラーニング・コモンジャー」
「ソフトウェア開発の楽しさを叫ぶ in ARGカフェ」(竹本和彰さん)
- @libkazz
- ソフトウェア開発会社に勤務。
- 社外、夜には社内で図書館をつくる活動、本にかかわるサービスを作るための活動などをしている。しかしやろうとしていたことがShizukuラボとかぶっていた(苦笑)
- 勉強会を良く開催。devlove
- DevLoveとは?
- 開発者が、開発現場を自分たちの手でより良くしたい
- ソフトウェア開発の現場は良いことだけではない。もっといいものにしたい、という人がいる。
- 「仕事は本質的には楽しいものではない」ともいわれる
- しかし「ソフトウェア開発は楽しい!」と思う。RubyKaigiの帰りに「開発って楽しい」という話からDevLoveを始めた。「開発って楽しい」と言える人の集まり
- 「DevLoveは本質的に楽しい」
- それを維持するには?
- スタッフが聞きたいテーマを勉強会のテーマに
- 計画は見直し続ける
- 手段と目的を積極的に履き違えよう!
- サイトも申し込み機能も手作り
- キャラクタも手作り、名刺も作る。明らかに勘違いしている。
- それが楽しさ?
- 楽しい、を伝えるには?
- 勉強会参加者の話:「DevLoveに上司を連れてきたら社内でも勉強会をやろう」という話も
- DevLoveに来てください!
- 参考URL
「非情勤司書という生(逝)き方」(遠藤元泰さん)
- 非情勤司書という生(逝)き方
- 今まではこれからの話、私は「もはやこれまで」という図書館員の話
- 自己紹介
- 10数年図書館に勤務
- 昨年の夏にステップアップ研究で岡本さんの講義を受ける
- 職場の民間委託で職を失う
- 目の前が真っ白に
- 私は今のスタッフの3倍給料を貰っているが、3倍働くのは難しい
- 図書館の人は財産と言うが、財産ではあるが100円ショップで売られている
- 未練が残る
- 今までの思いを墓場まで持って行きたくない。成仏できない地縛霊のような感情
- 「不良司書のなりゆき日記」ブログがいい効果。
- 書いているうちに案外自分自身の整理ができる
- 先輩ブロガー
- 4月からどうする?
- これからもよろしくお願いします
- 参考URL
飛び入り参加:慶應義塾大学・原田隆史先生
- 今日のきっかけはShizuku2.0とNEXT-Lの新しい動きがきっかけ
- NEXT-Lの新しい動き
- 貸出記録を使ったシステムを実装し終わった! 昨晩、23:59に作り終わったので今日動くはず
- API公開したので他の人も使える
- ISBNと、ISBNに対する貸出記録を送ると、20件の推薦図書を返す
- NEXT-Lのver0.4には実装してある。なんとか間に合わせた
- 某大学図書館の90万件の記録を使ったもの。そこに入っている8万件の図書の中で、借りられたことのあるものしか今は推薦できない
- いくつかの大学・図書館から記録がいただけそうなので、たくさん推薦できるようになる
- 最近の本だけ、人を分割してみるなど場合分けをして試したところ、1ヶ月単位で記録を分けて実装するのがベストらしい。来月にはさらにいい推薦機能を実装できる
飛び入り参加:田辺浩介さん
- 飛び入り2:NEXT-Lのシステムをデモ
- 原田先生から仕様を貰ったのは1:00a.m.だったような・・・
休憩
ショートQ&A
- 岡本さん:最初に。図書館総合展というイベントが今年は11/24〜26とある。今日、運営委員長の佐藤さんに参加いただいている。
- 佐藤潔さん:図書館総合展/学術フォーラムを開催。ふるってご参加を。岡本さんに若い方の参加型イベントの企画等もいただいている。今朝の朝日新聞で、長尾真館長が日本文化のデジタル化についてコメントしている。日本文化だけでなく図書館のあり方も変わってくると思う。総合展への参加を一つお願いします。
- 岡本さん:私も勝手にTwitterで"#sogoten"でご要望をいただいている。要望がある方は是非。横浜開催へのご意見もあると思うが、東京でやっても面白くないと思うし、ぜひお付き合いいただければ。#sogotenでの発言は運営委員会に伝えるし、私自身が総合展についてブログで書いたことも反映されている。昨年末に総合展を長く支えてきた岡田さんが亡くなった。前回の総合展ではお元気だったのでショックを受けた。そういう方が手弁当で作り上げたイベント、建設的な積極的意見をいただければ。
- 岡本さん:ではショートQ&A。まずは「ここを聞かせろ」、「これを言いたい」ということがあれば。なお、挙手して発現される際は最初にお名前と所属を。
- Yahoo!・牧本さん:エロ本の納本に関連する話を聞きたい。NDLはエロ本でもISBNがあるものは納本? 振られていないようなものでも納本する必要がある? 私も個人的に同人誌を書いているが、その納本状況は?
- 木川田さん:同人は今すぐ納本した方が楽しい。ISBNがなくても、○ページ以上の冊子で、多数頒布したものは納本することが定められている。myrmecoleonさんも同人誌を納本されている。ぜひNDLで納本してみて。
- 岡本さん:myrmecoleonさんは差支えがあるはずなのでTwitter経由で答えてくださいw エロ本のネタは聞きづらい人もいるかと思うが、さらに切り込んでも他の人へもでも。
- 岡本さん:なぜ研究の道を歩む人が自分の情報を発信しないのかは謎。円城塔さんが11月になにかの若手の会に呼ばれて、科学者の発信について講演していた。「発信しない奴は滅びるよね、滅びろ!」という話にもなった。なんで発信しないの? 三津石さんなんかはこれからやろうというが、何がきっかけ?
- 三津石さん:研究を始めようと思うと実名を出してもいいかと思うが、院に進学しないとなると実名を出しにくいから研究ブログを書きづらいのでは?
- 岡本さん:私がARGを始めた当初によく聞いたのは、やっていると教員からプレッシャーを受けると言う話があった。筑波はネットを使うのが早かったし、学生が先進的にやっていたが教員によるプレッシャーのような話を聞く。そういうのはまだある?
- 原田さん:あまり聞かない。私自身もいろいろ書いているが、私たちが院生の頃は日本語が流行らないパソコン通信の頃で、他の先生からメールを貰ったことがあるが、「新しいことをやれ」とは言われても止められたことはない。学生にも私はやれと言っているが、そういう人なので止める話がないのかも。基本的にはブログである必要はなくて、発信することが重要。webでもwikiでも掲示板でもTwitterでもいいから情報の発信が重要。私自身、関係ないことをやっていると色々なところから情報が得られる。絵本の表紙について書いていたら教科書で似たことを試した結果を教育学の先生から連絡いただいたり。どこでもいいからいっぱい書いて。
- NIMS・高久さん:私は今、図書館にいるエンジニアで、一部オフレコにしていただきたいのですが、学生時代の私の師匠は「やるな」というタイプ。そんなことするなら自分の論文を書け、というタイプ。修了してからは気にせずやっているが、どうしてもそういう教育を受けていると一歩踏みとどまってしまう。ネタ的な研究でもなかなかwebに書けない。やろうとするとつい、どこかの研究会に論文として出してしまう。研究者として評価される身ではないのに。そういう人はかなり多い?
- 首都大学東京博士課程・小澤さん:昨日は京都でWANのイベント等に参加していた。フェミニズムのポータルサイトを作る話を始めたが、一人として理事たちは自分のブログを持っていない。若手の研究者の人が一生懸命組み上げたが、その人が先生方に解雇されようとしている。先生方はサイトを立ち上げたときに大パーティをして、Tシャツを作ったりもしていた。どうしてそういう人たちが自分でサイトを作らないのか。先生方の話を聞いていると自分で発信しない、そういうのは軽いことだから人にやらせようという意識がある。現場で作業する人は非常勤、アルバイトで事足りるという話がある。学生や正規職の話が多かったが、実際に現場で発信業務をしている中には非正規の人も多い。どうして先生はやらないかも含めて、注目していたでけたら。綺麗な問題ではない、先生方が情報発信をしないのには雇用状況や偏見も関わる。
- 岡本さん:会場にいる人でアカウントさらしていい人は#argcafeで発言を。
- 林さん:情報発信についてコメントさせていただければ。個人的には職場でもTwitterを試験中としてやっているが、個人として勤務時間中にやっていると課長から呼ばれて、「勤務時間中はちょっと・・・」と言われたりも。研究者が情報発信をする環境は取り揃えているし、メーリングリスト等は3ケタの数があるが、私どもはどうしても事務組織なので研究者のように名前を出して仕事をするよりは組織として仕事をすることになる。そうすると個人を出すことに議論が出来る。そういうことでは研究者は出来ても事務屋はできない、そうはいっても個人指名で呼ばれると行くことになる。それでも駄目と言う判断をしない上司、幹部がいて有り難いが、研究者と事務屋で違いがあるのは勿体ないかも。
- ミナカさん:10数年前からMLをやっている。農水のサポートがあるのでいい。実名でブログもやっているしTwitterもやっているが、基本的には自分のため。そうやって情報をまとめると役に立つのは自分のため。後で検索して役に立つのは自分。他人のためにどうこうではなく自分のためで、最後には自分のために戻ってくる。幸い、webで公開していると自分の仕事をやる上でも役に立つ。自分のためにやって欲しい。
- 岡本さん:AriadneというMLが昔あって、二木真理さんという女性がエッセイの中で書かれていたのも「自分のためにやる」ということ。自分のためにやれば結果的に人の役に立つ。ミナカさんは随分長い書評ブログをやられていて、それを通して第1回のARGカフェにお越しいただいた。会う前からずっと知っていた。
- 李さん:研究外に出せよとかブログ書けって話が面白いとは思えない。ARGカフェって厳格に話すことがあるわけではないのが面白いと思うんだが、図書館情報学とか今日のテーマに関して具体的な提案の話をしないと面白くないのでは? コミュニケーションの話はTwitterでやればいい。出すのがいいに決まっているんだし、ここで集まってしなくても。個人ブログも始まって方法論もあるんだし、個人がそこにたどり着くのも容易なんだし、今日の提案についてのこれからの提案の話をした方が面白いのでは? 言い出しっぺの責任としてテーマを上げるなら、僕は「図書館なんてなくなったっていい」と言っているのだが、それに反論なり同調して意見はない?
以下、min2-fly本人がディスカッションに参加したためメモなし・・・これについてはまた別エントリで!
ここからディスカッションが盛り上がっていく・・・というところで自分がメモ取り放棄しているのは申し訳ないのですが(大汗)、その後の自分の発言の意図も含めて「図書館はもういらない」議論についてはまた別エントリを立てたいと思います。
すぐに気になるかたは上の方にもリンクを貼ったTwitterの#argcafeを参照。
ショートQ&A終了後、場所を第2部に移しフェストもまた大きな盛り上がりを見せていました。
会場でお世話になった皆さん、本当にありがとうございましたm(_ _)m
大変楽しかったです!!
以下、気になったLTについて感想。
岡部さんの話は初っ端から度肝を抜かれました・・・(博士後期課程進学についての自分の考えは次のエントリを参照。タイトルだけで言いたいことがわかる自分にしては珍しいエントリ:元より「博士後期に進む」って決めた時点で人並の人生も幸福も期待なんかしてない - かたつむりは電子図書館の夢をみるか)
異分野に比べると図書館情報学が生き残りやすいのは事実です。
「10人中9人と100人中99人なら一緒では?」という声もちらほら聞こえましたがけっこう違います。
イメージとしては、高校で学年1位になる難易度が研究者として終身雇用を得る際の一般的な難易度として、中学で1位になるのが図書館情報学で研究者になる際の難易度くらいの感じ?
でも人に勧められる道かと言うと自分はやっぱり躊躇する面も・・・悩んでいる人に向かって「一緒に飛ぼうぜ!」と云う気持ちは自分もあるのですが、でも安易に引き込んでいいのかなあ、という気もします。
仲間はいっぱいいた方が楽しいんだけれど。
木川田さんの話は自分も何度もお聞きしているのですが、『少女マテリアル』が納本されたことは不覚にも知りませんでした。
しかし『キャノン先生トバしすぎ』はないという・・・うーん、感動作として高く評価される同作もないとは残念。
最後の「NDLに日本の全出版物がある、わけではないことをもっと浸透させよう」というのはまったくだと思います。
NDLにない本が「なかった本」になってしまうのでは残念です。
吉田さんのIRLib2.0のお話は地味に自分の本来の研究にはもっとも直結するお話だったので興味深々だったのですが・・・間に合わなかったかーorz
完成超期待してます!
PDFのフルテキスト検索ができる学術系検索サービスの少なさはおっしゃる通りで、まだ学外未発表なので詳しくは書けないのですが修士論文で自分もそのあたりの問題点(機関リポジトリへの入口がGoogleだけになっちゃうじゃないか)を指摘していました。
「UIを改善した一つのIRを作れるのでは?」ということも含め、「機関リポジトリには多様なコンテンツと多様なユーザがいるのだからもっと多様な入り口があった方がいい」と考える自分には今後の吉田さんの「趣味」での活躍は注目していきたいと思います。
岡さんのAugumented Campusの話は(ping pongプロジェクト関係で多摩美大の話など一部、李さんからお聞きしていたところもあるのですが)なんかこればっかり言ってるような気もしますが非常に興味深かったです。
「まず現場がどう使われているかを調査しよう」というのは利用者行動の調査とかに興味がある自分としてはそれだけでもひかれる内容で、さらにそれを地図に可視化して考えるとか、Twitterのつぶやきと結び付けて表示とかめっちゃめちゃ面白いじゃないですか。
・・・は!!
「図書館はいらない?」のディスカッションでなんでこの話を聞かなかったんだ自分・・・!!!orz
多摩美大も、はこだて未来大も、絶対おもしろい話が聞けたはずなのに・・・あほかーorz
ってことでもしこのエントリを見てたら是非、補足をお願いします>岡さん、李さん
MIZUKIさんはブログ・リアルともども頻繁にお世話になっているのですが、「情報のジェネラルマネージャー」、特に「専門研修の受講のためにお金を獲ってくるスキル」というのはここ最近、図書館関係者に求められる新たなスキルとして(というか図書館員が実際にそっちの方向に向かっている結果として?)大きいよな、と思ったり。
大学図書館系でいうとNIIのCSI委託事業を獲ってくるとか、現代GPを狙うとか。
公共系でも図書館振興財団があったり、あとは図書館総合展でうまいことスポンサーを得るとか。
普段、実際に自分がそういうスキルがある方々のおかげで動けていたりするところは大きく、もちろん研究者ならば資金獲得能力はないと生きてけないのですが、図書館員でもそこら辺が強く意識されだしているよな、とかなんとか。
常川くんのShizuku2.0は本日のメインディッシュの一つ・・・のはずだったのですが(そもそも2/13になったのはShizuku2.0のため)中身の話をする前、これからいいところってところで切れましたねw
アカウント発行されたらすぐにでも試したいと思いつつ、いまだ連絡は来ず。
さて如何。
矢代さんの「苦手の会」の話は「どんな話が来るんだ・・・!?」と思ってたのですが、なるほど矢代さんが図書館苦手だって話ではなく、外向けに苦手の会が必要、自分たち向けに若手の会が欲しい、という話だったのですね。
確かに図書館情報学分野の若手はかなり散っているので、会があるとかなり嬉しいかも。
最近タスク消化不良気味なのでどこまで実際に動けるかはわからないのですが、とりあえず「欲しい人」として手を挙げます(|_|)ノ
李さんのリアルアマゾン計画は最後のスライドの前で終わったのが残念でしたが、「リアルロングテール型」と「物流センター型」は非常に欲しいなあ、と思ったり。
クラウド型はむしろ現在類似のものってないんでしたっけ?
ないなら、そっちの方が意外かも・・・ブクログとかも買って自動で登録されるわけはないのだっけか??(実はAmazonで本をあまり買わないのでわかっていない)
Shizuku2.0がかなり近い発想のはずですが、早くギブミーアカウント!
三津石くんの「ラーニング・コモンズにはファンがいる」という話は、三津石くんが顔出しで全面的にサポートすれば必然的にファンがつくのでは(ry
自分がまるでうまく回せなかった話でもあるのですが、色々考えて実行してくれているのを見ると大変心強く。
フェストでどのようなアイディアがあったか、是非あとで聞かせていただけると嬉しいです。
竹本さんのDevLoveの話もいいところで切れてしまったのですが、上司を連れていったら「社内でも勉強会をやろう」という話になった、というのは非常に興味深いです。
自分の周囲の勉強会とか集まりでも、(自分の先生はなんでも自由にやらせてくださるのでそんなことはないのですが)あまり上司からいい顔をされないとか興味を持ってもらえないという話を聞くこともあり。
そこで「楽しい、を伝える」というところの例はきっと役に立つと思うのですが。
開発者でもなんでもないけど*2DevLoveに行くしかないのか、これは。
予定者ラスト、遠藤さんのプレゼンは・・・ご本人はブログで「スベった」と書かれていますが、「フォントの(本当の)話」の部分は一瞬高度で気付かなかっただけで、気づいた瞬間「おお!」と思いましたよ!!
中身については、「図書館の人は財産ではあるが、100円ショップで売られている」というのは実情を強烈にあらわした一言だな、と。
職員ブロガーとしてのブログの効用の話も興味深く、今後ともどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
原田先生&田辺さんのNext-L⇒enjuコンビは、本来Shizuku2.0と並んで本日のメインディッシュのはずなのになぜ飛び入り参加で最初からLT申し込みではなかったのかとか(笑)
しかしenjuが正式にNDLの情報探索サービスに採用された、というのは衝撃ですね!
NDLの積極的な動きは最近も様々なところで取りざたされていますが、ここでも非常に面白いことになっているようで、今年の6月に注目大です。
以上、LTについての一言感想でした・・・ぐう、あらためて感想をまとめてみると「なんであの人ともっとたくさんお話しなかったんだぐぬぬ・・・」みたいなことを思うことも多数。
しかしその間は別の方と別の話で盛り上がっていたわけで、参加者全員と話せはしない以上は、むしろ「もっと話したい!」と思って終われるというのは大変幸せなことなのかも。
今回、会場になったメディアユニオンの部屋にあれだけの人が集まり、あれだけの熱気が(まあ暖房つけ忘れていた時間は寒かったのですが)あったというのは初めて見ましたし、ARGカフェの面白さについてもあらためて実感する会でした。
ぜひまた次回も参加したいです!・・・沖縄だとさすがに旅費がきつそうでもありますが・・・(汗)
最後にあらためて、主催者の岡本さん、参加者の皆さま、本当にありがとうございましたm(_ _)m