かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

図書館ブログに関する実態(だと思われるもの)と実感の間


たまたま昨晩、文学フリマ帰りのid:sakstyleと電車の中ではてなダイアリーについて話していて、そこで図書館系ブログについても話題に挙げたのだけど。
そこで言っていたのと関係するエントリーが、タイムリーに上がっていた。


書物蔵さんの方の感覚としては、最近は書き手に筑波大生が妙に増えてきていて、その他にも大学図書館員などの方が比較的多く、結果として

1) 公共系の話題が少ない

2) 大学系の話題が多い

3) 国会ネタが相対的に多い

4) ITネタが多い(専門誌にくらべリアル図書館ネタや書誌学が少ない)

5) 貸出し派*3のブログ主は極めて少ない

と、言うような状況にあるのではないか、ということ。


対してid:humotty-21さんの方のエントリでは、図書館へ行こう!-リンク集 図書館系ブログ集*4を参考に、意外と各設置主体(公共・大学・学校・その他)万遍無く書き手がいるんじゃないか、と述べている。
筑波大系はここで確認できる限りでは4人で*5、総数に対しそれほど多いわけではないし、「増えた」と言うのは感覚的なものなんじゃないか、とか。
大学系の話題が多いのは書き手の数(教員+大学生+大学図書館員)が多いからでは、とも。


で、以上を踏まえて自分はどう感じたか、と言う話なのだが・・・感覚的には書物蔵さんの方とだいたい同じことを感じていたんだけど、実態としてはhumotty-21さんの方が正しいんだろうな、と言うのが実感。
上のリンク集は自分も見たことがあるので、おそらく公共図書館系のブログも相当数存在することは知っている。
実際は大学系のブログとかを凌駕するだけの数があるのかも知れない。
でも感覚的には公共系は少ないように思われる。
なんでか?


答えは簡単で、公共系のブログの多くを自分は読んでいないし、自分の目につくところにも上がってこないから。
実際、自分のはてなアンテナを確認したら、図書館系ブログの登録数全32件中、明らかに公共系であると断言できるのは6件くらいしかなかった。
ただ、じゃあ公共図書館の話題にアンテナを張ってないか・・・と言うとそんなこともなく、大学図書館系だけど公共図書館も扱う人や、図書館ネタなら幅広く扱う人を経由して公共図書館の話題も拾っている、と言う感じ。


なんでそうなるか、って言えばこれもhumotty-21さんのところで言われている

大学図書館員は図書館のことや学問系などアカデミックな内容に偏っているのに対し、公共図書館員や学校図書館員は本の紹介や講習記録など、日々の活動に拠った内容が目立った。

と言うことに尽きるんだろう。
要はブログとしての性質の違い。
自分はどっちかと言わなくても図書館あるいは図書館情報学的な内容に関するなんらかの提案とか、意見交換、あるいは最新ニュースの方に興味があるので、図書館の本の紹介や日々の講習記録がメインのブログ*6はあんまりキャッチアップしていない。
そしてそう言う(特に何か新しいことをしているわけでもなく、なにかを提案しているわけでもない)エントリは、はてなブックマークでも注目のエントリに上がりにくい(そりゃそうだ)。
結果として、自分の目につくところには大学図書館国会図書館など、アカデミックな内容を扱っていたり、最新ニュースにキャッチアップしていくような、あるいは意見表明とその後のやりとりに主眼を置いたような内容のブログばかりが入ってくるようになる・・・と。


冒頭の話に戻ると、はてな界隈って割と議論したり同じ興味を持つ人と意見交換したりしたがる人が集まってくるから、そう言うことにつながらない日常を綴ったようなエントリは他に埋もれて見えなくなるし、見えないからあまり存在を意識しなくなる・・・って言う話を電車の中でしていて。
その現象が、ちょうど図書館の話題に関するブログでも起こっているんだろうな。



以上は「なんで実際は公共図書館学校図書館系のブログも多いらしいのに自分はそれらの存在をあまり意識しないんだろう」って話の(自分なりの)答え。
個人の趣向の問題であって、「だから公共図書館系ももっと新しい話を〜」とか言う気はさらさらないし、むしろ図書館利用者向けのブログであるのならば変にはてなユーザが好きそうな方向に持っていくのはやめておいた方がいいのかもしれない。
自分のアンテナや自分自身のエントリを見てても思うけど、つくづくこれは(稀に外向けを意識して書いた場合を除けば)図書館を普通に利用したい人向けと言うよりは、図書館の中の人と、あとははてなユーザ向けだ(笑)
そっちを意識している人はガンガンやっていってほしいと思うけど、自分のところの利用者に図書館の情報を伝えることがメインのブログだと、あんまり図書館図書館した話をするわけにもいかないだろうし・・・


・・・ま、そもそも図書館系ブログにそんな厳格な線引きがあるわけでもない*7ので、好きにやったらいいんだろうな、とかなんとか。

*1:元エントリでは「図書館」を同じ意味をあらわす漢字一字で記述しているのだけど、表示できないので表記変えました。ごめんなさいm(_ _)m

*2:書物蔵さんのところは平日はプライベートモードに設定されて閲覧できないことがあります

*3:min2-fly注:貸出冊数中心主義、と受け止めたがどうなのか。

*4:結構前からうちも入ってて、初めて気付いた時はびっくりしました

*5:実数はもっと多いと思うが、筑波大系で明かしていない人もいると思うし、ここでは「4人」ってのをベースに考えよう

*6:と、言うか、それぞれが本の紹介や講習記録にとどまっていて、その先になにか提案があるわけじゃないブログ。日々の活動をもとにいろいろ提案したりサービスを模索していたりするブログは公共図書館系でも読む。逆もしかり。

*7:自分だって公共の話もするし学校図書館の話を出すこともあるだろうしそもそも図書館と無関係な話も出すし。ブクマ数上位3件は全部図書館関係ない。