かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

今月の「情報管理」で・・・


すでに岡本さんご自身のブログで論文掲載についての報告があり*1、やはり論文内でブログが取り上げられたid:copyrightさんもエントリをアップされていますが*2
実は(と言っても既にお読みの方は多いと思いますが)今月の「情報管理」誌に掲載された岡本真さんの論文、“学術ウェブを担うプラットフォームへ ARG創刊10年を機に”の中で当ブログ、「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」についても言及していただいていました!

 さらにブログは,学術ウェブの担い手の低年齢化をもたらしつつある。いきおい成果を公開するものと思われがちな個人サイトと異なり,ブログはその時々の思考をリアルタイムに記録し発信していく傾向がある。言ってみれば,サイトは情報のストックを得意とするのに対し,ブログは情報のフローにより向いている。そのため,まだ目立った研究成果を持たない大学生や大学院生にとっては,ブログのほうが発信に向けての敷居が低いのだろう。もちろん,分野ごとに大学生や大学院生の研究上の練度に必然的な差があるため,あらゆる分野において低年齢化,あるいはボーンデジタル世代の活躍が見られるわけではない。
 だが,例えば,図書館・情報学の分野において影響力の大きいブログ「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」の書き手である佐藤翔は,現在修士課程の大学院生であり,佐藤がブログを始め, その存在を知られるようになったのは大学生の頃である。佐藤のような存在は先駆的な例であったとしても,例外ではないだろう。

岡本 真. “学術ウェブを担うプラットフォームへ ARG創刊10年を機に”. 情報管理. Vol. 51, No. 10, (2009), 753-763 .


岡本さん、言及ありがとうございますm(_ _)m


自分自身も学術情報流通について研究する身として、自分のところが「先駆的な例であったとしても,例外ではない」と言うのはその通りであると思います。
ぱっと思いつくだけでも自分よりずっと前から図書館情報学分野でブログをやっていたid:kunimiyaさん(「図書館情報学を学ぶ」)がいますし、はてな上での影響力と言う点ではid:Hashさん(「ミームの死骸を待ちながら」)がいたり、現在の研究内容や興味関心をずっと積極的に発信している人としてはid:syou6162さん(「Seeking for my unique color.」)のブログは(数式やコードの意味は自分は全然わからないんですが(汗))いつも「凄いなー」と思って見ていたり。
はてな以外でも、略してヲタツーの岡本健さんは進行中の研究についてやはり積極的に発信されていたりして、こうして見て行くとむしろ自分のところが「先駆的」なのかすらわからなくなってくるような気も・・・(汗)*3


ちなみに岡本さんの論文では個人ブログに続いて機関リポジトリにも言及されており、さらにそれらを超えて「学術研究のダイナミズム」、「躍動感」を持ったプラットフォームの必要性へと議論が発展されています。
ブログ×機関リポジトリ、さらにその先へ、と言うのは自分が特に興味のあるテーマの一つでもあるので、これから発表されていくと言う"academicweb.jp"がどんなものであるのか、とても楽しみです!

*1:2009-01-05(Mon): 「情報管理」に「学術ウェブを担うプラットフォームへ−ARG創刊10年を機に」を寄稿 - ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) - ブログ版

*2:岡本真さんに感謝 - Copy & Copyright Diary

*3:完全に名前が割れている状態で好き放題言っているってのは例外と言えば例外かも知れませんが。そういえばお正月に実兄から「ブログ見てるよー」という年賀メールを貰いました。その数日後にアップしたのがひたすら有害図書を調べていくエントリってのが好き放題っぷりを象徴している気もします。