かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

電子ジャーナルのナショナル・ライセンス

ドイツ、エメラルド社の電子ジャーナル・アーカイブへのナショナル・ライセンスを締結 | カレントアウェアネス・ポータル

以前、風呂場でメモをとる話(風呂場で安くメモをとる - かたつむりは電子図書館の夢をみるか)をしたが、そのときに実際にメモにとったのが

電子ジャーナル契約するとき、国立大学のコンソーシアムなんて小さいこと言ってないで、国単位で購読契約すれば国内の人間みんなが使えて便利じゃね?

というものだったのだが、ドイツではすでに実際にそういうことが行われていたそうで。
ナショナル・ライセンス自体は2005年からすでに開始されていたのだが、今回エメラルド社の電子ジャーナルもそのうちに入ったとのこと。
ドイツ国内の339の大学の学生と研究者は自由にエメラルド社のジャーナルにアクセスできるらしい。


・・・というとドイツが日本に比べ進んでいるような気がするんだが、なーんか嫌な予感がするんでちょちょっと調べてみたところ。
どうも、ドイツの大学の大半は州立大学で、私立の大学とかはかなり少数だそうな。
国大私が入り乱れている日本とは状況が違うってことか・・・


とはいえ、日本でも国大と私大で別に電子ジャーナルコンソーシアムを組むことについての疑問みたいなものはあるようで。
「国立大学コンソーシアムの方に私立が入るのに問題があるなら、国大が独自のコンソーシアムをやめて私立のコンソーシアム(PULC)に入ればどうか?」
って議論も耳にすることがあるし、そのうち日本が国家単位でナショナル・ライセンスを組めるようになる日が来るのかもしれない。
っつーか来てほしい。
いつか自分が研究者としてどっかの私大に雇われる日が来たとして、突然使える電子ジャーナルタイトル数が激減した、なんて自体になるのは勘弁して欲しいから。


どうせならケチケチしないで大学に限らず本当に日本国民全員が自由に電子ジャーナルにアクセスできるライセンスを国の予算で買って欲しいものだが・・・アクセス権限が広すぎてえらい金額になりそうだしなあ。当分は無理かなあ。