かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

第2回 ARGカフェ参加体験記(図書館総合展1/10未満レビュー? その2)

図書館総合展参加レビュー第2回は諸々すっとばしていきなり最終日最後の時間帯に非公式で開かれた第2回ARGカフェについて。
他の参加イベントについても順次まとめてアップしていくので、いくつかすっ飛ばしたことについては請御容赦*1
ブギーポップは笑わない』みたいな時系列入り乱れたレビューがたまにはあってもいいのでは・・・とかなんとか(たぶん良くない)。


「第2回ARGカフェってなんぞ?」という方は以下のリンク先を参照のこと。


なお、当日はリンク先からライトニングトークの話者に一部変更がありました。
当日急遽、東北大学脳科学グローバルCOEの長神さんがご参加された一方、筑波大学図書館情報専門学群の常川くんが体調不良で欠席となったため、最終的なライトニングトーク参加者は以下の11人の方々となりました。

  • 「World Cat & World Cat Registry」(坂口泉さん/OCLC)
  • 「大学院に入ってみました」(林賢紀さん/農林水産研究情報総合センター)
  • 「北米における日本の社会史研究の現状」(グッド長橋広行さん/ピッツバーグ大学東アジア図書館)
  • 「日本の大学院からのILL申し込みで困ること」(グッド和代さん/ピッツバーグ大学附属図書館)
  • 「図書館系ブログを集めて思ったこと」(110kAさん/図書館へ行こう! 図書館系ブログ集/図書館雑記&日記兼用)
  • 「Next-Lプロトタイプ、本日公開」(原田隆史さん/慶應義塾大学
  • 「サイエンスコミュニケーターが嫉妬する図書館って何だ?」(長神風二さん/東北大学脳科学グローバルCOE)


ってことで以下、参加記録。
なお例によって本記録はmin2-flyの力と理解の及ぶ範囲でまとめたものであり、一部に誤りなどを含む可能性があります。
問題等ありましたらご指摘いただければ適宜修正いたしますのでよろしくお願いします。



第2回 ARGカフェ参加記録

注意点・説明(岡本さん(主催者/ARG編集長/id:arg)から)

    • 名前と所属は名乗って
      • 所属が難しいのはわかるが、ARGだって勝手に「編集長って名乗っているだけ」。主婦でもなんでもいいから「どんな人か」を名乗って。
    • 部屋は図書館総合展の運営に無理行ってただで借りた。スポンサーはだから総合展のようなもの。
    • ブログやってる人はなるべくレビューを書いて。
    • 常川さんは体調不良によりお休み。
      • 常川さんに聞きたいことは筑波の学生・院生に聞いてくれ。
    • 記録は「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」の佐藤翔が取っています。
      • この記録です。記録時からはてなの書式で取って、あとで修正・追記しています。
    • 写真は久慈達也さんが撮影しています。
    • ライトニングトークについて
      • 一切の設備がない!
      • 5分の話にスライド使っても意味ないと思うから、言葉の力でやって。
      • 5分で強制終了。5分で終わらせて。

ショートスピーチ(岡本さんから)

  • Webで世界が広がるのはよいが、リアルで人と会うことの良さも感じる。
  • ARGは岡本さんが頂点・中心で情報を流す感じになってしまう。ここでは岡本さんは場を作るだけで参加者の間の交流を活性化してほしい。
  • 総合展初日のNIIの発表に出られていた永崎さんは第1回ARGカフェがきっかけでNIIの人と知り合った。
    • (min2-fly)やっぱりか! すげえやARGカフェ!
  • こういう場をいくら作ってもその場だけで議論が深まるわけはない。ライトニングトーク=自己紹介。第2部で是非その人と話を深めて。

ライトニングトーク

  • 「World Cat & World Cat Registry」(坂口泉さん/OCLC)
    • 図書館をかげでささえるWC Registryについて紹介。
    • Can you find your library (in Internet)?
      • サービスが全部オンラインになった
      • 図書館はインターネットの中に埋もれちゃった感じ
      • リテラシー教育とか指導しているが、その指導には限界がある。
      • 学生ならともかく一般の市民が図書館内のPCを使わないといけないと言うのは・・・。
      • 不要論のある今だからこそ図書館の良さをアピールしないと。
      • Googleで図書館にたどり着くとかの仕掛けを作っている。それがWCR。
    • WCRとは?
      • 各図書館のURLとかIPアドレスとかコンソーシアムとかOPACの種類とか目録規則とかをレジストリに入れる
        • それをブラウザの裏側で動かす
      • Campus内のPCの検索結果がなるべく図書館へ向かうようにする
      • 契約したベンダにいちいち個別情報を伝えなくてもいい/情報に変更があっても機械で勝手にやってくれる
        • (min2-fly)図書館がしょぼいとかえってうざいかも?
      • みんなが使うともっとよくなる!
    • 参照リンク(min2-flyによる追記、以下すべて同じ)
    • BA通信の紹介
    • なんではじめたのか?
      • 業務内容の紹介:企業資料ディレクト
        • はじめた当時はまだ「企業史料管理」や「ビジネス・アーカイブズ」に関わる資料や情報資源のようなものはなかった
        • アーカイブズ的に考えると花王の資料(花王が出所)と東大経済学部の資料(出所ばらばら)を同列には扱えない
        • どう解決する/どう捉えるかがわからない
        • 海外の/国際的な団体の図書や定期刊行物、webサイトの中に有用な情報があることがわかった
      • ディレクトリを作るときの情報は他の人にも役に立つ?
        • 外に配信/使ってもらうと学術情報資源としても役に立つのでは?
    • 今まで11号出した
      • 3つの意義があると分かった
    • BA通信を検索して、ぜひ見てください。
    • 新しい時代の図書館研究会の始まりの経緯
      • 神戸芸工大・・・芸工大の意味=「デザイン」
      • その図書館もデザイナー養成のためのもの
        • デザインの世界の変化・・・「続きはwebで!」「webポートフォリオ
        • 図書館がそこにコミットできていない
      • 新図書館構想WG
      • ヒアリングの結果を内でため込むのは効率悪い?
        • みんなと議論して新しいことにつなげたい・・・研究会へ
    • まずは岡本さん、NDL関西館の村上さんに講演してもらう
      • 参加者の反応もいい
      • ARGカフェと同じく交流の中から新しい活動へ
      • 今後、だいたい年に4回開催
      • プログラム例
        • webを使った教育
        • 画像アーカイブ
        • 併置ギャラリーの展示
    • 第2回を1月下旬か2月上旬に多摩美でやる
      • 趣意書があるので興味がある人は久慈さんのところまで
  • 「大学院に入ってみました」(林賢紀さん/農林水産研究情報総合センター)
    • 筑波大学大学院博士後期課程図書館情報メディア研究科に入った経緯
      • 2007.2〜3 今までやってきたこと(新OPAC, RSS, APIの公開と利用etc)をまとめていきたい
      • 学会発表や原著論文が少ない
        • そういうところに出していこう、と思った
      • 筑波大学は実績があれば資格偏差を経て修士がなくても後期課程に入れる
        • 無事うかって4月から通っている
    • もちろん社会人だから
      • 毎日は行かない。1回/2週間。
      • テーマは自分にしかできないこと、農林水産省の研究者の情報行動とそれを利用した新サービス
        • 各サービスの利用状況をまとめたりしている
    • が!
      • 社会人で博士課程をやるのはすごい大変
      • 仕事がとても忙しい・・・発表したり論文書いたりはとても大変
      • ブログを書く暇がない!
      • 先生も先生で1年の半分は海外に行っちゃっている
        • いかに指導教員を捕まえるかが大事である
      • どうやってモチベーションを高めよう?
      • くじけそうです! 勇気をください!
    • グッズは今しか手に入らないからみんな持って行って!
  • 「北米における日本の社会史研究の現状」(グッド長橋広行さん/ピッツバーグ大学東アジア図書館)
    • 北米で活動している日本の社史研究会について
      • 社史をコレクションしているライブラリアンと研究している研究者の勉強会
      • 10人くらいの司書が核になり始める
        • アジア学会で勉強会を開いたりパネルディスカッションをしたり
        • 社史wikiをはじめた
    • 社史wiki
      • 自由参加プロジェクト
      • 司書、学生、研究者でつくる
      • 現在1,200社の資料
      • 社史はOCLC World Cat, Webcat Plusへのリンクあり・・・所蔵館がわかる(!)
      • 分類も実装している
      • どの大学に何があるとかもわかる
      • 将来的には1万件くらいのDBを作っていけると思う
      • 昨年までに神奈川県図書館協会、渋沢栄一記念財団 実業誌研究情報センターから重複社史をもらった
        • くれる人はお願いします。
  • 「日本の大学院からのILL申し込みで困ること」(グッド和代さん/ピッツバーグ大学附属図書館)
    • ピッツバーグ大学のILLの説明
      • ピッツバーグ大学は演歌で有名なジェロが卒業した大学
        • 会場から驚きの声。
      • 依頼の約40%にはうまく答えられていない
      • Catで見て貸せるものは貸す/貸出中とか参考図書とかは利用を説明して断っている
      • 棚まで行って確かめることも多い。
    • 効率よく依頼にこたえるための独自のフォームを作った
      • 日本からのリクエストでは4日間でこたえないといけない場合が多い
        • 見つけても遅いことが多く、うまく連絡できなかったりしてなかなか届かない
      • 郵送のリクエストが迷子になることもある
    • ILLはますます利用が増えると思うので、リクエストのときはいろいろ気をつけて
    • 滝乃川学園の説明
      • 1,000冊の洋書・・・うち100冊はNDLにも大学にもないもの
    • 障害児について書かれた調書のアーカイブズがある
      • 例えば昭和4年の母親の気持ちがわかることが書かれている資料とか
      • 「資料を保存するのは人間への愛だ」
        • 資料を作成した人、残された人、将来使う人へ
      • 歴史の闇に消えた人のわめきとかうめきとか「明日はよりよい人であってほしい」という思いとかを未来に伝えるもの
    • セクシュアルマイノリティ
      • 80年代くらいまでは「同性愛者」とくくられる
        • 実際にはさまざまな人が混じっている
      • 80年度以降はアメリカでゲイ解放運動として、近代特有の差別を撤廃されてきた
        • いまだに差別は残る
      • 性的マイノリティは家族からすらも孤立する
      • 社会に出る/アイデンティティ形成の上で不利
      • ネガティブイメージ/差別/就職などの不利
        • 生きていくのが大変な実情
    • それらの人たちが自分のことを知ってライフプランを立てるには、若い子どもに情報が伝わる必要
      • いろいろと障害がある
      • 始めて人を好きになるのは6〜10歳と15〜16歳
        • 小さい時から誰にも聞けずまったく情報を得られない
        • 図書館では手にとれない(人にわかるから)
      • webから見られるDBを作りたい
  • 「図書館系ブログを集めて思ったこと」(110kAさん/図書館へ行こう! 図書館系ブログ集/図書館雑記&日記兼用)
    • 図書館系ブログリンク集
      • 本当の目的は忘れた(汗)
      • 自分が使いたいのを集めた
      • 図書館学研究者から図書館の人まで
      • 専門的な意見から様々なことまで
    • 自分のリンク集がどれだけ使われているのかわからない
      • ユニークユーザは毎日20〜30
      • 作ったとたんに道立図書館や日外アソシエーツとかからリンクされた
      • 職場で(自分と知らず)回覧されていたことも
      • ユーザの姿が見えてこない?
        • (min2-fly)図書館系ブログリンク集は凄い便利だしブログ調べようとする人にはいつも教えていたが、そんなにユーザって見えないものか。
    • ブログ集
      • 226ブログを登録/移転・更新停止も含むから実数は少ない?
      • 登録自体の速度も鈍い?
      • 公共図書館のブログには読むべきものがない」とか言われたことも
        • 職場の愚痴に流れがち?
        • そうは言ってもたまにはいい記事を書いている
  • 「Next-Lプロトタイプ、本日公開」(原田隆史さん/慶應義塾大学
    • (min2-fly)ThinkPadをわきに抱えてプレゼン(腹話術かよ!)
    • Project Next-Lの説明
      • ついにシステム完成したよ!
        • 基本的にはRubyで作ってソースも公開されている。自分でインストールもできる。
      • 動くシステムもCD-ROMで持ってきたよ!
        • 自分でDLしてCDに焼くこともできるよ
      • CD-ROMベースで動くし使えます。新レコードの登録もできます。
      • 漢字変換が遅い以外は使える。
      • web2.0機能がたくさん入っています。
        • 最終目標は日本中でまともに使えるシステムを来年中に公開すること!
      • カンパも募集します!
    • 図書館員だけでなくユーザも含めてみんなの声を集めたい
      • そこそこみんなが欲しくてある程度我慢できるものは出来たと思う
      • 次くらいの更新ではまともなシステムに出来る
      • 個人や部署内でなら使えるようになる
      • 最終的にはベンダがNext-Lのシステムの影響で変わるようなシステムにしたい
        • そのためには皆さんが来てくれることが必要
  • 「サイエンスコミュニケーターが嫉妬する図書館って何だ?」(長神風二さん/東北大学脳科学グローバルCOE)
    • アウェイの場で話すのは初めて
    • みたらし団子買ってきたけど15個しかないからみんなで回して
    • 来る途中でタイトルを決めた
    • 図書館系と話すきっかけ
      • サイエンスアゴラの会場で図書館情報学の関係者に「無視するのか!」と怒られた
      • 別に無視しているつもりはないが無視以前に予算は図書館業界の方が2桁多い。規模も1桁多い。
        • 無視するとか逆じゃ・・・
      • でも接点はある。だから『情報管理』の8月号に記事を書いた。
    • サイエンスコミュニケーションが図書館に嫉妬すること
      • 市民・住民の近くにいる
      • 市民・住民への近さは重要
        • 昔いた科学館はオタクしか来ない
        • 科学が本当に好きなやつだけ。
        • それじゃ社会を変える力にならない。
      • 市民の声をどうやってサイエンスの場に反映させるのか?
        • 市民の声を研究内容や予算に反映できることはどうやったら実現できる?
      • そのためには図書館は参考になる
        • 大変なのはわかるが、既に書かれたものじゃなくてこれから書かれるものにどうやって・・・そこにデモクラシーを作っていけるか
        • お知恵を拝借したい

ディスカッション

  • 実業史・松崎さん
    • 中村さんへ
  • 中村さん
    • 学園では今100年史を作っている。まずはそれ。編纂が終わったら、研究者に限定して公開。一般公開は(個人の考えとしてだが)今のところ出来ない。現住所とか本籍地まである。ネガティブイメージの多い情報。ただし、図書については前もって見学希望を出してもらえれば誰でもオープンに。
  • NIMS・高久さん
    • 長神さんと2年前にサイエンスアゴラで話したのは自分? 別に怒ってないよ! やっぱりSCみたいな新しいものをおもしろそうだと思って、そこにうまく関連する分野、ミュージアムアーカイブズとライブラリーの連携が進んでいるところに科学館が交わるっていくといいと思ったので言った。長く時間がたったが、『情報管理』を見て忘れずにいてくれたのかとちらっと思った。
  • 長神さん
    • 全然違う件で高久さんに会いに行こうとしていた。日本化学会の林さんと生データ共有システムについて話していて、尋ねようと思っていた。
  • 高久さん
    • マックスプランクのシステムとかを自分も一緒に作っている。
  • 岡本さん
    • 自分も準アウェイ。仕事はweb企業。そっちで話している方が楽。用語がわからないとか。自分が図書館の人に勧めるのはアウェイに出ること。最近だと全国図書館大会とか超アウェイだった。でもアウェイに出ていくことはとても重要。図書館にいると場に守られすぎるよ。
  • 筑波大・佐藤
    • グッド和代さんに複写についての質問
  • グッド和代さん
    • 複写依頼は増えている。(具体的な説明)・・・Rapid ILLは最短で20分で電子ファイルを送れる。でも日本には紙でないと送れない。日本はなんで出版されたものの著作権にそんなにこだわるの?
      • (min2-fly)いや本当、なんで拘るんでしょうね。20分て。20分て。日本なら最短でも1日以上はかかるよ、国内なのに。
  • AFFRIC・林さん
    • Rapid ILLについての質問
  • グッド和代さん
    • Rapid formについての説明
      • (min2-fly)そもそもILLのやり方が全然違いそうだなあ。日本はNACSIS-ILL一辺倒だもんなあ。
  • 大学図書館員・岡村さん
  • 小澤さん
    • webを除けば書籍。当事者団体が青少年向けに出している。同性婚、同性愛とか。また性的少数者団体の同人誌のアーカイブについても相談されている。どうやって公開したらいいんだろう、とか。
  • 岡村さん
    • 同性愛のカミングアウトは欧米が動きが先だと思うが、本は日本で出ている? 邦訳?
  • 小澤さん
    • 一般に参考になるようなのは日本出てているもの。海外のは日本に適用できないものもある。現在は『同性愛の基礎知識』などが数点しかなく、注文しないと買えない。図書館では「異常性愛」の項目に入っているので手が出せなく困る。
  • id:myrmecleonさん
    • 同人誌について反応した。ブログでコミケでやっている同人誌の分類とかを研究していて、海外の同人誌市場とかではセクシュアルマイノリティの人の同人誌の分類とかも扱われているようだが。
  • 小澤さん
    • アーカイブしようとしているのは大人のものだが、コミュニティ内のは漫画やサブカルなど書誌が取れず困っているものもある。また、男性のヘテロが消費するための女性同性愛者についてのものと女性同性愛者向けのものを区別するとかも難しい。
  • myrmecolonさん
  • 小澤さん
    • ユーザの方も消費目的で来る人がいる。部落解放同盟アーカイブでも暴露目的で来る人からどうやって守るかが問題になっている。消費されるもの、当事者のためのもの、研究に関するものなどをどう捉えるか。
  • myrmecoleonさん
  • 小澤さん
    • 団体のものを国会図書館とかで大量に引用して本を出した人がいて、学会でも問題になっている。引用の中には本名で書かれたものがあり、なんの連絡もなく大量に引用があり問題になったり。
    • 「知られたくないがその資料が欲しい」というニーズを満たすにはどういうことが必要か。アーカイブを作る際にセキュリティをどう高めるか。皆さん教えてください。
  • OCLC・坂口さん
    • Next-Lへ。世界は目指さない?
  • 原田さん
    • システムメッセージは英語になっているし、中国語も入る。CD-ROMを書くのは田辺さんの日本語を直すのが一番苦労した。メッセージは何語だろうと入れられる。将来的にはOSS for Libというサイトにも登録して世界中に使えるようにしたい。FRBRも取り入れているので受ければいい。
  • 坂口さん
    • OCLCのFRBR使っているシステムを使えれば使ってフィードバックしてほしい。
  • 原田さん
    • 日本は著者名典拠が貧弱で使えていないが出来れば・・・。
  • 建設会社・越山さん
    • 専門図書館協議会にいる。昔はシステム屋で、やっぱアウェイだった。そこで思うのは図書館の人は内では盛り上がるが外に行くと借りてきた猫状態。日本図書館協会の総会なんてほとんどOBばかりで幾末はやばそう。変えていかないと・・・一応、社団法人で日本図書館協会なんだからなんとかしないと。来年は明治大学で大会やるとの話だが、2日から1日になっちゃった。もっともっとほかの団体と、館種じゃなくて業種を超えた交流を。いろいろな世界と交流しないと。図書館振興財団とかを活用して、色々な形で助けてくれる人もいるんだし。

閉会

  • 発表者、質疑参加、受付対応した方々、ボランティアの皆さんに拍手
  • 〆の言葉
    • ARGカフェの由来・・・イギリスのコーヒーハウス文化について。文化的・社交的な場。
    • 祝祭的な雰囲気もあっていい。だから第2部はフェストとしてやる。もっと突っ込んだことをやれるといい。



・・・うん、相変わらず長い(苦笑)
それでもメモできた部分とできなかった部分がありますので、足りないところは参加者の皆さんでの補完をお願いしますm(_ _)m


上記記録は(一部を除いて)個人的なコメントはあんまり入れてませんが・・・全体的な感想については後ほどARGに投稿予定なので、そちらがアップされましたらご報告する感じで。
個別のライトニングトークについてはそっちに書かなかったのでここで書いておこうかと。


個人的に面白かった発表はいくつもありますが、まずプッシュしたいのは3番目に話されていた久慈さん。
5分の発表だと伝わりづらいところもあったかと思いますが・・・久慈さんとは今年になって何度もお話しする機会があり、「デザイナー養成のための図書館=Library for designers」が神戸芸工大には必要なはずなのに今は全然ダメだ、と言うお話は何度かお聞きしていて。
「すでに評価の定まったものばかりでは駄目」、「学生に舐められるような図書館ではなくとがっていないと」など、非常に興味深いと同時に分野に特化した図書館の取り組みについては、(図書館に限らず今後の大学経営においても)非常に参考になるものだと前から思っていて、そこから出てきた「新しい時代の図書館研究会」も大学図書館の偉い人を呼んできて話を聞くとかでなくいきなりまずは岡本さんとNDL関西館でカレントアウェアネス・ポータル(カレントアウェアネス・ポータル | 国立国会図書館)に携わられている村上さんに講演してもらったと言うことでかなり刺激的な感じ。
久慈さんご本人はもともと全然図書館の人ではなくアート/デザイン系の方で今の職場に赴任されてから図書館にかかわるようになられたとのことですが、こういう方が図書館系の場に入ってこられたというのは得難いチャンスだと思うので、是非今後のご活躍に期待するとともに第1回は出られなかったけど第2回に多摩美の図書館で行われると言う研究会には是非参加したいな、とかなんとか。


他にはグッド和代さんの「日本の大学院からのILL申し込みで困ること」は、日本とアメリカのILL*2の違いについていろいろ考えたり。
まあ海外はけっこうそうなってるわけだけど、向こうはすでに電子複写で必要な文献のコピーをファイルとして、メールに添付して送ったりできるわけで。
最短20分で必要な文献が届くってどういう事態だよ、と。
郵送じゃ考えられない・・・ううう、マジで羨ましいのでこの点については本当にはやいところどうにか出来ないか・・・著作権的なこととか・・・


あとは110kAさんの図書館系ブログ集の話の中で、「公共図書館のブログには読むべきものがない」と言ったのは自分であると後に指摘されたりとか(汗)
慌てて探してみましたが・・・もしかしてこの記事か??

(前略)
で、以上を踏まえて自分はどう感じたか、と言う話なのだが・・・感覚的には書物蔵さんの方とだいたい同じことを感じていたんだけど、実態としてはhumotty-21さんの方が正しいんだろうな、と言うのが実感。

上のリンク集は自分も見たことがあるので、おそらく公共図書館系のブログも相当数存在することは知っている。

実際は大学系のブログとかを凌駕するだけの数があるのかも知れない。

でも感覚的には公共系は少ないように思われる。

なんでか?

答えは簡単で、公共系のブログの多くを自分は読んでいないし、自分の目につくところにも上がってこないから。

実際、自分のはてなアンテナを確認したら、図書館系ブログの登録数全32件中、明らかに公共系であると断言できるのは6件くらいしかなかった。

ただ、じゃあ公共図書館の話題にアンテナを張ってないか・・・と言うとそんなこともなく、大学図書館系だけど公共図書館も扱う人や、図書館ネタなら幅広く扱う人を経由して公共図書館の話題も拾っている、と言う感じ。
(後略)


・・・ああー、俺だ(滝汗)
1年以上前ですか・・・まだアンテナ使ってるもんなあ・・・うん、ごめんなさいm(_ _)m
実際は公共系がつまらないというんでなく、「公共系がはてなブックマークにあがってこない」のがたぶん自分が当時あまり読んでなかった理由ですね。
今ははてなに限らず図書館系の話題に参加されていたブログはがつがつRSSリーダーに放り込んで、日常的な話題はスルーして面白そうなところは拾う・・・ってやってるので、当時に比べると自分も公共系読んでると思うんですが・・・どうだろう、そもそも自分が購読しているフィードの購読理由すら忘れがちだからなあ・・・(汗)


それはそれとして意外なのは図書館系ブログリンク集のユニークユーザの少なさ。
自分のブログのリファラを見ているとコンスタントにリンク集から見に来ている人がいるのでけっこう使われているのかと思っていましたが・・・でもまあ、考え方としてはむしろこのリンク集をコンスタントに(常時)使っている人が20〜30人いるのかも、ってことで、それはむしろけっこう多いのかもしれないとかも思ったり。


原田先生についてはNext-Lのイベントレビューで言及するとして(そっちも参加したので)、あとは面白いと思ったのはサイエンスコミュニケーションについての長神さんの「既に書かれたものじゃなくてこれから書かれるものに」という一言。
その前にデータサイエンス関係で別の先生とも話していたのだけど、図書館員は基本的にすでに書かれた=編集工程を経て出版されたものをどう扱うかをやってきた分野で、同じように「情報の組織化」とか表現されやすいからそっちも得意なんだろうと思われがち*3だけど、実際は「書かれていないもの」はむしろ苦手分野なんじゃないかとか。
そこを本当に図書館員を参考にすべきか、それとも何か別の枠組みでやっていくべきかってのは今後かなり重要な問題で、もちろん「図書館員が今後はそうあるべき」って言ってもいいのかも知れないけど実際には図書館員が覚えなおすより新しい役割として人を育てた方がいいんじゃないか、ってところはよくよく検討すべきかもしれない、とかなんとか。


そんなこんなで記録係を努めつつもあんなことやこんなことを考えていたわけですが、一転してその後のARGフェストでは(もちろん色々な方とお話もしましたが)基本、飲み放題に釣られて飲みまくってた気がします(汗)
結果、今日は昼過ぎまでぶっ潰れてました・・・いやまあ、酒以上に重い荷物抱えて3日間えっちらおっちらしてたのが響いている気もするけど・・・




その他の図書館総合展レビューについてはまた次回。
次はたぶん大学図書館支援機構主催の瀬名秀明さんの講演会レビューだよ!


        • -

2008-12-01 15:55
松崎裕子さんのご指摘を受け一部修正(修正内容はコメント欄参照)

*1:たぶん2日目のDRF4が、PCでなく手でメモを取っていたので一番アップが遅くなります

*2:Inter Library Loan, 図書館間相互貸借。自分の図書館に所蔵がない本について、他の図書館から借りること。実際には文献複写(現物を借りるのではなくコピーを取って送ってもらうこと。雑誌論文や図書の一部が必要な場合に多い)も含めて語られることも多く、今回のグッド和代さんもそう

*3:もちろん皆図書館界に対する社交辞令で言ってるだけで本当は心の中ではそんなこと思ってないのかも知れないけど