かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

こたつむりは電子図書館の夢をみている

ってことで現在親元に滞在中。
こたつの中からブログ記事をアップしています。


怒涛のように過ぎて行った2008年も早くも残すところあと2時間未満。
みんなが「面白かった本」とか「注目すべき事件」とか色々アップしていますが、自分の卒論のタイトルすら書いた1ヶ月後に忘れていた自分のこと*1、2008年を振り返る・・・と言っても正直あまりきちんと覚えていません(苦笑)


そこでこういうときこそ自分の思考のログでもあるところのブログに頼るべきであろー、ってことで1年間、各月のブクマ数トップエントリを見ていくことで2008年を振り返っていきたいと思います。
ちなみに「気がつけばもう1年-データとかから振り返るこの1年- - かたつむりは電子図書館の夢をみるか」と企画の趣旨がどんかぶりであることも公然の秘密ということで。


では、以下1月から。
(ちなみにブクマ数は2008-12-31 22:21現在の数字です)

1月:それは、図書館があった方が安くつくからだよ - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(28ブクマ)

正月3日から血の気の多いエントリアップしているなあ(苦笑)
2007年末から続く図書館有償論や不要論関連のエントリ。
id:ceekzさん図書館系参戦関連、ってことで味わい深いところでもあります。

図書館があった方が安くつく、って話では関連として7月に行ってきたエルゼビア・ライブラリコネクトセミナーでのROIについてのエントリなどもアップしているので興味がおありの方はそちらもどうぞ。

2月:「柔軟な本選び」か、それともただの責任放棄か - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(35ブクマ)

これも割と盛り上がったブックハンティング問題について。
その後、ケータイ小説ライトノベルがどれだけ大学図書館にあるか・・・という方向に自分の興味の範囲は拡散していったわけですが、そういえばそっち系のタスクは色々残したままにしているなあ・・・
2008年春くらいからずっとタスクリストに残っていたことの一つですね。
大丈夫、俺のタスクリストには2007年6月くらいのタスクがまだ残っている(ぇ)

3月:卒業研究に大切なこと - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(111ブクマ)

当ブログ歴代第3位ブクマ数のエントリ。
卒業論文が書き終わって舞い上がってたテンションが伝わってくるようですな。


ちなみに卒論のテーマについてはその後も継続して色々やっていますが・・・そこら辺の話は、またいずれー。
あといよいよ卒論に困った人が見て速攻に役に立つような話は書いてないのであしからず。
参考にするならむしろ現2−3年生だよ!

4月:100人の組織化されたブックマーカーと情報操作の難易度 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(62ブクマ)

いわゆる「それはすでに○○が通った道」的な情報をたくさんよせていただけたエントリ。
はてブについては色々と考えているところもあるんだけど、なかなかまとめるところに至らず・・・ソーシャルブックマークは面白いよねえ。
ちなみにこの月から既に大学院生。
このエントリも院生として、TAをしている中で考えた話です。

5月:支援しろなんて言ってない。追い出すなと言ってるんだ。 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(63ブクマ)

これは5月のうちにそこまで大々的に注目されたというよりは、後に再燃した図書館ホームレス問題の中で参照されることによってブクマ数が伸びてきたという珍しい動きをしたエントリ。
逆にこのエントリがあることで自分としては後の図書館ホームレス問題でこれ以上なにを言えばいいのか、何が言えるのかを苦悩していたりしました。
結局、有効に議論に参加することはできず・・・そのことは2008年の自分の反省要因の一つかも知れません。
何か言いたいけど、何を言えばいいのかわからないけど、でも何か言うべきだったんじゃないか、とか。

6月:筑波大学の華麗なる転身・・・っていうか対応早いっすねっ!! - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(49ブクマ)

なんでブクマが伸びたのかよくわからないエントリ代表。
筑波大学を壮絶にdisっているようでもありますが、自分は筑波大学附属図書館大好きですよ。
ILLで貢献していないからこそ電子化の世界ではリードする立場でいてほしいと思います。

7月:結局、置く場所がないんだって―筑波の蔵書一部使用不能問題 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(53ブクマ)

6月から一転、筑波大学附属図書館擁護エントリ。
「普通の教室で図書館の蔵書移設したら床が抜ける」、「床が抜けないようにできるだけのスペース確保は難しい」など、図書館側の事情って説明しないと伝わらず、図書館の怠慢のように受け取られることがあるよね。
自分だって授業でそこら辺の話聞いていなければそう思ったかもしれないし・・・事情を知ったことでdisる側にまわったり擁護する側にまわったり。
いろいろ難しい。

8月:国立国会図書館が閲覧制限かけたという資料が閲覧できる図書館を意地になって探してみた - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(139ブクマ)

本年度最大被ブクマエントリ。
その後、国会図書館の該当資料はOPACに掲載されなおしたものの、北大の資料は閲覧制限がかかっているそうで・・・国会図書館閲覧制限問題は今年の図書館界で特にホットなトピックの一つですよね。
本当に機密にすべきものならまず頒布すべきじゃないし、頒布するなら変に機密とか言うな、ってスタンスは自分は今も変わっていません。
ここら辺、追っていくと非常に面白そうではあるんだけど専門の分野からずれているのであまり手出しはしておらず・・・
関連としては翌月参加した

が参考になるかも。

9月:もう4,000冊くらいBL小説があっても良かったのかもしれない?? - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(79ブクマ)

後にはてな内でも大激論を見せる堺市立図書館BL小説問題について。
とりあえず「BL本5,500冊」が堺市の規模だと凄い量なのか、大したことない量なのかが気になったので調べてみたわけですが・・・タイトルがちょっと釣り気味だった、という指摘はその通りかも知れませんね。
ただ、ある程度以上の規模の図書館において「5,500」という数だけ注目されてもな、というのは今も強く思います。
100万冊以上あるうちの5,500だぜ?
堺市立図書館の蔵書が100人の村だったら、BL小説は小数点以下四捨五入してやっと1人です。

10月:親が本好きだからって子供が本好きとは限らない(?) - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(34ブクマ)

10月はid:keitabandoさんたちとOpen Access DayにあわせたSPARC-Japanセミナーで講演することになったりと、色々あってブログ活動はそこまで活発ではなかった感じです。
その中でやはり忙しくて参加したのにレビューを書けていなかった三田図書館・情報学会研究大会をからめてこのエントリを書けたのは良かったかも。
蛙の子は蛙だけど本好きの子供が本好きとは限らない。

11月:むしろこれから起こるのはネイティブイングリッシュの破壊であるとか - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(106ブクマ)

jkondoホッテントリ狙いでしょ」と指摘されたエントリw
日本語が亡びるとき』自体の内容はさておき、あの本を読んだことで色々と考えたアウトプットしたことは多いので、自分にとっては結果論的に読んで良かった本と言うことになるのかも知れません。
あと非ネイティブチェックは割とガチ。

12月:18禁じゃないのは男同士だからでも女性向けだからでもなく要件満たしてないから - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(34ブクマ)

再び堺市立図書館関連ですが、ここでは話はもはやBLを離れ図書館における年齢制限と有害図書の議論に。
有害図書指定を飛び越えて図書館で年齢制限設定は今も昔も「ない」と考えています。
図書館で買わない、とか買ったけど(誰にも)提供しない、ってんならまだいいですよ。
買うべきか買わないべきかとかではなく、図書館以外で年齢制限のなされていないものを図書館でだけ年齢制限することの無意味さと根拠のなさは指摘してしすぎと言うことはないでしょう。



・・・こうして見ると、今年の図書館系ブログでの議論の流れもいろいろ垣間見えるような・・・
有償/無償論やブックハンティング議論、閲覧制限議論に比べるとBL問題やホームレス議論は主戦場が図書館系を離れていた感じでもあったり。
多くの人が図書館に興味を持ってくれることは素晴らしいことなので、その時になんらかの情報を持ちかえって以後にそれを前提としてやり取りできる人が増えていくと「ループしている」と言われるホームレス問題なんかもより生産的なものになるかと思いますがー。


さて、このエントリを書いているうちに2008年も残すところ1時間となりました。
ブログ、Twitterはてブ、リアル問わず、本年中自分と関わりを持ったり仲良くしたり異論を交わしあったりしていただいた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
もちろん実際にはここに表れてこないような諸々もいっぱいあり(LibWorldとかARGカフェとか筑波批評とか)、それらすべてが現在の自分につながっていく大切な要素であったのだと思います。
2008年はなんか色々あって怒涛のように過ぎて行った1年でしたが、おかげさまで大変楽しく過ごさせていただくことが出来ました。
2009年もきっと修論とかいろいろあるはずなのに大して自重しない自分であると思いますが、どうぞ引き続きご愛顧いただければ幸いです。


では、明年もどうぞよろしくお願い致しますー。*2

*1:執筆中にたびたび忘れていたことは公然の秘密だよ!

*2:ところで2009年は丑年ですよね。牛。一文字足すと蝸牛。・・・言ってみたかっただけです