かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

"Directory of Open Access Journals in Japan(DOAJJ)"公開・・・いや、これ凄いんだって


すでに随所でニュースが流れていますが、OPACからのオープンアクセスコンテンツ検索・アクセスを実現した実践女子大学図書館が、webから無料で使える学術雑誌のダイレクトリ、"Directory of Open Access Journals in Japan"(DOAJJ)を公開しています。


単にオープンアクセスジャーナルを検索できるだけでなく、OpenURL0.1に対応しているのでCiNiiのリンク先に設定するなど、他のデータベースシステムとの連動も可能とのこと。
なんかニュースだとさらっと紹介されていますが、いやこれマジで凄いんだって。
例えば自分が以前、NIIのオープンハウスで「CiNiiは全然無料コンテンツにリンク貼ってない!」と言って具体例にあげた、国立国会図書館の『カレントアウェアネス』、ディジタル図書館ワークショップ時などに発行される『ディジタル図書館』、一部を除き無料で利用できる三田図書館・情報学会の『Library and Information Science』。*1


全部入ってます。


同じく自分が「機関リポジトリに入っているのに、リンクリゾルバを辿るとぐるぐる回り始めてしまう」不思議な雑誌の例として挙げ、また「90年代には電子化されているのにILL件数が2006年でも500件ある」例としても挙げられていた『筑波大学心理学研究』。*2


入ってます。


他にも以前、自分が電子化無料公開されているの知らずにILLしかけた『京都大学生涯教育学・図書館情報学』なども、CiNiiだとまだ最新号が登録されていない*3けれどDOAJJを使えば京都大学リポジトリである「紅」*4上ですでに最新号が読めることがわかったりして、ひゅーいこいつはとっても便利だぜ!
これだけでもとりあえずILL担当の職員さんが探す手間さえ惜しまなければ年間3桁のオーダーでILLの件数が減るであろうこと請け合い。*5
是非、筑波大の担当の方には早いところCiNiiからのリンク設定をしていただきたいところですよ本当に。いや本当に(大事なことなので2回言いました)。*6


いよいよ明後日に迫ったARGカフェ*7のライトニングトークの中では実践女子大の伊藤さんから、このDOAJJについてのプレゼンがあるとのことで、ARGカフェに行かれる方はぜひ事前に自分でも触ってみると当日より面白いのではないかとー。


・・・さ、こんだけフラグ立てれば筑波の中央図書館の電気工事があける来週頭には筑波からのCiNii利用時にはDOAJJとのリンクが生まれているはず・・・*8

*1:「CiNiiのいま、これから」 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか

*2:文献複写提供件数と取寄件数のアンバランス―日本一(?)他人を頼っている大学は、他から全然頼られていない件 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか

*3:自分も以前それでひっかかった

*4:Kyoto University Research Information Repository: ホーム

*5:本当か?

*6:ただこの夏休みは耐震工事の関係でいろいろあって忙しそうで難しいかも知れませんが・・・今週末も、電子サービス一時停止だし。仕方ないとはいえ、電子系に頼っている人間には痛手。マジもう電気ないと生きてけないっす自分

*7:第1回ARGカフェへの招待(7/12(土)開催@秋葉原) - ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) - ブログ版

*8:さすがに無茶ぶりですねごめんなさい工事とか復旧とか頑張ってください>Tulipsの中の人々