かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

『情報の科学と技術』60(4)に機関リポジトリとオープンアクセス雑誌についての論文掲載


本日(4/1)発行の雑誌『情報の科学と技術』vol.60 no.4に「機関リポジトリとオープンアクセス雑誌:オープンアクセスの理念は実現しているか?」と題した論文を掲載いただきましたっ。


つくばリポジトリから全文(出版者版なので雑誌に掲載されたのと同じもの)をダウンロードいただけます。


内容としては、

  • "Budapest Open Access Initiative"*1に掲げられたオープンアクセスの理念を実現できているか
  • 持続可能性のあるものになっているか


という2つの観点を中心に、現在の機関リポジトリとオープンアクセス雑誌について検討する、という論文になっています。
何故だか当ブログの検索キーワード上位である雑誌『PLoS ONE』*2の功罪についてや、機械生成論文事件*3などについても触れていますので、オープンアクセス運動や機関リポジトリ関係者の方以外でも、そのあたりに興味がおありの方は読んでみていただければ幸いです。


・・・ところで今見て気付きましたが、論文の内容としては「機関リポジトリで一部でもCCライセンス入れられるようなところは少ないよ!」ということを書いていて、その論文が掲載されたリポジトリのアイテムページにばっちり「このリポジトリに保管されているアイテムはすべて著作権により保護されています。」って表示されてましたね・・・(汗)
どうなんだろこれ、個人的にはCC-BYで全然OKなんですが『情報の科学と技術』的には著者がリポジトリで公開するのはOKでもダウンロードした人がwebに勝手にアップして再配布していくのはアウトな気がする・・・*4


ま、まあ、自分の論文の末尾でも書いたようにBOAIにのっとったOAはOAの理想形だけど、理想形じゃなければ意味がないなんてことは決してないよってことでひとつ!
1月の自分に感謝。
問題の存在さえ認識できているならば、あとは1歩ずつということで。