かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

移動図書館が減ってるそうな

ネタ元:http://www.kobe-np.co.jp/news_now/news2-749.html(viaSENTOKYO ブログ

日本図書館協会によると、移動図書館の台数は一九九六年度、全国で六百九十七台だった。それ以降減り続け、二〇〇五年度は五百七十八台。図書館数がその間、二千四百五十から三千八十二に増えたのとは対照的だ。


まあ、もともと近くに館を整備できていない地域に図書館サービスを拡大するための策として移動図書館の意義があることを考えれば、図書館増⇒移動図書館減、って構図自体はわかる。
図書館が増えた地域と移動図書館が減った地域がきちんと関連していれば、だが。
記事中の赤穂市みたいに、すぐ近くに図書館できたわけでもないのに移動図書館もなくなる、ってのがけっこう多そうで怖い。

赤穂市立図書館では、移動図書館に替わるサービスとして、七月から「ブック宅配サービス」を始め、希望する図書を宅配便で自宅まで無料で送る。同図書館は「対象地域であれば誰でも利用できる、県内でも画期的なサービス」と胸を張る。

ただ、移動図書館の運行範囲すべてをカバーしておらず、対象地域に住むある住民は「手に取って選べないし、利用するかどうか」と懐疑的だ。

こういうサービスで代替しようにも、やっぱ「現物見たい」あるいは「現物ないと欲求わかない(≒ブラウジングしたい)」って需要はあるわな。
地方によっては書店も全然なかったりするし。
そうなると図書*1の現物見れるのは移動図書館くらい、って人もいたかもしれない。
例えばAmazonの「なか見検索」みたいなのが普及しまくってれば宅配サービスが移動図書館の代替足りうるのかも知れないが、実際にはwebなんか全然使わない高齢者の方とかもいるんだろうしなー。
ある意味では一番図書館を必要としている情報格差を抱えた人に情報がきちんと行き届かなさそうな悪循環。


まあ、需要(貸出件数)が最盛期の6分の1じゃあ、如何ともしがたい面もあるんだろうが・・・
公共分野は難しいねー。

*1:一応、図書館業界は「図書」、出版業界は「書籍」って呼ぶ慣例があるらしいが、あやふやだよな