かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

知的コミュニティ基盤研究センター研究談話会:「本を手渡すさまざまな方法:図書館員にできること」

前回(「E-government and Public libraries in Japan」)に引き続き、行ってきました知的コミュニティ基盤研究談話会。

知的コミュニティ基盤研究センター研究談話会 第42回「本を手渡すさまざまな方法:図書館員にできること」

講演者:汐粼順子氏(慶應義塾大学文学部・非常勤講師)

日時 :平成19年 4月26日 (木)   15時15分〜16時15分

場所 :筑波大学春日キャンパス 情報メディアユニオン3階共同研究会議室I

概要 :公共図書館における児童サービスの重要な役割は「子どもと図書を結びつける」ことである。その中核を成す活動に「本の紹介」がある。しかし異なる発達段階にある児童を対象とする児童サービスにおいては,特定の書籍の内容を単に紹介するだけでは十分とは言えない。各児童の能力や興味に応じて様々な手法を効果的に使い,働きかけることが大切である。ここでは,児童図書館員が「子どもと図書を結びつける」ために行っている活動−読み聞かせ,ストーリーテリング,ブックトーク,アニマシオン等−の概要を説明した上で,そのいくつかを実演して示す。理論と実演を通して,各活動の特徴および効果を理解し,さらに児童もしくは児童サービスに携わる図書館員の役割と求められている技術や知識について考える。

webページはこちら:http://www.kc.tsukuba.ac.jp/colloqium/


児童サービスについては俺の興味とそうとう離れたところではあるんだが、まあたまにはあんまり関係ない話を聞きにいって見聞を広めるのも良いかと思い行ってみた次第。
ふだん自分のいる研究室の目と鼻の先でやっていたことでもあるしね。
行ってみたらなんだか児童サービスと関係なさそうな先生方がたくさんいてびっくりしたりもしたが。
「○○くんどこにでも来るね」って、そっくりそのままお返しします○○先生。


講演自体は非常に面白かった。
司書資格の関係で一応、「児童サービス論」はちゃんととっていたんだが、ストーリーテリングや読み聞かせの実演が見られたわけではなかったので。
演者の汐粼さんは慶應の幼稚舎で3年、公共図書館で10年、児童サービスをやっていた方とのことで・・・
「今回は大人ばかりでやりづらい(苦笑)」とおっしゃっていたけど、大人でも楽しめました。
あと、意外に絵本を知らない自分に気づく。
地元の図書館ではあんまりお話し会とか行かなかったからなあ・・・今思えば、もうちょっと行ってても良かったのかも・・・


あと、紙芝居は「芝居である」って話が面白かった。
芝居だから、ちゃんと枠=舞台と幕紙=幕を用意してやらないといけない、ということで絵本の読み聞かせとの違いを強調されていて。
そうは言っても実演されるまではよくわからなかったんだが、実際に木枠を用いた演出であるとか、幕紙を抜いて(=幕をあげて)はじまり、幕紙を入れる(=幕を下ろして)終わり、っていうような形式でやってみせてもらうと、「おお、これは確かに芝居や」と思う。
見終わったあとの感じが本の読了感とは異なるというか、余韻の感じが違うというか。
まあメディアとしては映画とかに近いものなんだから当然なのかもしれないが。


ま、たまには異分野の話を聞きに行くのもいいもんだ、ということで。


・・・己の研究が進んどらんことには目を瞑りたい・・・