かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

min2のルーツを探る


蝸牛考 (岩波文庫 青 138-7)

蝸牛考 (岩波文庫 青 138-7)


先日、文学フリマに行ったついでに寄ったアキバのBook1stで立ち読みした本。
ぱらっとしか読んでなかったので図書館で『蝸牛考』が収録されている柳田国男全集借りてきた・・・まだちゃんとは読んでいないが(苦笑)


なんで『蝸牛考』が「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」のルーツではなく「min2」のルーツであるかと言えば、そもそも自分のidの前半、「min2」の部分の由来は蝸牛だから。*1
よく「ミンミンゼミから取ったの?」とか聞かれるけれど、この「min2」は「ミンミンゼミ」のミンミンではなく、「みんみんじゃー」の「みんみん」なのですよ。


では「みんみんじゃー」とは何かと言えば、これがどうも蝸牛の方言らしい。
なんで「らしい」なのかと言えば、自分はそもそも「『みんみんじゃー』が蝸牛の方言である」と言う話をしている現場に立ち会ったわけではないから。
高校時代、自分とは別のクラスの授業でなんかの先生がそんなことを言っていたとかで、巡り巡って気づけば自分のハンドルネームになっていたという・・・
しかしその後、ネットの上で適当に調べてみたりしても「かたつむりのことを『みんみんじゃー』と呼ぶ」なんて話はどこにもなく、「いよいよもってこれはガセなのではないだろうか。ガセだとすれば誤情報でハンドルネームをつけた自分の立場は(><)」とビクビク暮らしていたところで出会ったのがこの『蝸牛考』。
これは蝸牛の異名の分布から方言周圏論について論じたかなり有名な本なのだが、この中に「蝸牛異名分布表」なるものがあるのを発見し。
目を皿のようにして探したところ・・・

メメンジョ・メンメンジョウ 山梨、甲府市附近
柳田国男. 定本柳田国男集 第18巻. 筑摩書房, 1963, p. 117)

それっぽい!
「みんみんじゃー」と「めんめんじょう」だと結構違う気もするが、たぶんこっち系列のことで間違いあるまい・・・
もともと「みんみんじゃー」という呼び名自体関東圏のどっかの言葉、ということだったし、探せばきっとどこかに「みんみんじゃー」という突拍子もない呼び方も存在するであろうという希望が持てた。


とりあえずデタラメ説は消え一安心。
ついでなので『蝸牛考』についてもこの機会にちゃんと読んでおこう・・・「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」なんてタイトルを使っている身として、それぐらいは蝸牛に敬意を払ってもよいだろうしね*2

*1:"fly"の方の由来は本名。

*2:まあ、もう一つの元ネタであるところのフィリップ・K・ディックも実は読んでないんだけどね!