あなたの○○を数えましょう。
ちょっと思いついたので今月買ったライトノベルを列記してみる。
- 吉永さん家のガーゴイル 12 (ファミ通文庫)
- “文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
- ”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)
- “文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)
- “文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)
- とらドラ!1 (電撃文庫)
- とらドラ〈2!〉 (電撃文庫)
- とらドラ〈3!〉 (電撃文庫)
- とらドラ! 4 (電撃文庫 た 20-6)
- とらドラ・スピンオフ!―幸福の桜色トルネード (電撃文庫)
- わたしたちの田村くん (電撃文庫)
- わたしたちの田村くん〈2〉 (電撃文庫)
- 学校の階段 (ファミ通文庫)
- 学校の階段2 (ファミ通文庫)
- 学校の階段3 (ファミ通文庫)
- 学校の階段4 (ファミ通文庫)
- 学校の階段 5 (ファミ通文庫)
- れでぃ×ばと! (電撃文庫)
- れでぃ×ばと!〈2〉 (電撃文庫)
- 人類は衰退しました (ガガガ文庫)
- クジラのソラ〈03〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 刀語 第五話 賊刀・鎧(ゾクトウ・ヨロイ) (講談社BOX)
(ちなみに「クジラのソラ」と「人類は衰退しました」はまだ積読中)
・・・なんとなく予感はしていたが・・・
継続購入タイトルもいくつかあるものの、新規購入タイトル数がえらいことになっている。
これに加えて一般書とコミックがあるわけですか。
とてもじゃないが書籍費の総額は考えたくないな。
ただ、シリーズものの一括購入が多いから、冊数は多いけどシリーズ数はそんなに増えてるわけでもないんだよな。
これが純粋にシリーズの最新タイトルだけで20冊とか購入するようになったら本格的にライトノベルどっぷりであるが。
読んでみたいのは多いんだけどねー。
お金と時間がねー。
時間はいいけどお金がねー。
先立つものがないことには如何ともしがたい。
バイトでもすっかな・・・
・・・ってこの文脈でバイトをはじめるとコンプ祭のためにバイトをはじめる泉こなたとなんも違いがないのでは・・・
つまり僕らは大きな子供であるとおっしゃるか??
ネタ元:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/54420
全校一斉の読書活動を毎日行っている公立中学校が平成18年に初めて半数を超えたことが文部科学省の調査で分かった。頻度にかかわらず一斉読書活動を行っている小中高校も過去最高を記録。特に小学校は93・7%と9割以上が実施していた。
(中略)
読書活動や貸し出し数に重きが置かれるあまり、子供に人気のあるファンタジー小説やジュニア小説、漫画・アニメの原作などが優先して読まれ、年齢にふさわしい読書が行われていないとの指摘もある。
それはlowという意味か、highという意味か?
前者ならば、「年齢にふさわしい読書が行われていない」大人の数はえらいことになってると思うんだが。
ライトノベルにしろ漫画・アニメの原作にしろ、歳のいったユーザがたくさんいるから市場が成立しているんだと主張してみる。
まあそれはさておき、別に何を読んでたっていいんじゃないかと思うけどね。
よく言われることだが、読んでてつまらないと思う本を読み続ける時間があったら面白いと思う本をその分で読んだ方がよっぽど有益だろう*1。
だからもし読書内容に関して他者ができることがあるとすれば、「もっとこういうためになる本も読みなさい!」とか言うことではなく、「この本マジで面白いから読んでみ!」とすすめることだろ。
そこで熱意をもって進められるかどうかが割と鍵になるんじゃないかと思う。
そういう意味では"文学少女"シリーズの遠子先輩みたいな進め方は割と理想形。
あと、その分野だとベネッセコーポレーションが割と凄かったと思う。
今はどうだか知らないが、俺が進研ゼミの高校講座を受講してた時には、国語のテキストに毎回、純文学の紹介が載っていたんだが。
紹介文と一緒に、印象的なシーンを1〜2コマのイラストにした奴が載っていて、それがめちゃめちゃ興味をそそった。
おかげで敬遠してた太宰の『女生徒』とか、泉鏡花とか、それまで手出してなかった奴をついつい読んでしまったし。
まあ結局、すすめる側が本気で「面白い!」って思えてるかどうかなんだろうなー。
ファンタジーだのライトノベルとかに関してはそれをやってる人がたくさんいるが、「年齢にふさわしい読書」とかにはそういうことをきちんとできている人がいるんだろうか?
教科書片手に小難しい解説とか聞けば聞くほどかえってそういう類が苦手になっていくんじゃないかと思ってみたり。
*1:まあ研究上はつまらんと思う本でも読まないとやってられないこともあるわけだが、趣味の読書とは別だし
「学校の階段」(4)〜(5)
[rakuten:book:11998220:detail]
- 作者: 櫂末高彰,甘福あまね
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
- メディア: 文庫
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近所の書店になかったために3巻まで進んだところでお預けになっていた「学校の階段」、ちょっと遠出してなんとか4、5巻も入手。
なんつーか、
「"青春"入ります!」
「よしきたあ!」
っていう感じで。
4巻の自分の内面と周囲からのイメージとの中で葛藤しながら「階段部をやめないと」ってところまで煮詰まっていく三枝といい。
5巻の井筒と凪原の恋愛やら友情やらといい。
まさに青春。
まさにジュブナイル。
「馬鹿ばっかだ、みんな死ねばいいのに!」的な日記書いたり。
ほかに好きな子いるのに別の子に妥協しちゃいそうな自分に嫌悪したり。
友達との付き合いだけが表面だけだったんじゃないか、とか気付いてショック受けたり。
どれもこれも今はもうmin2-flyからは手が届かない青い日々なわけですよ!
いや、届いたとしても戻りたいとは思わないけど、でも今なおそんな日々にいる奴を見ると眩しさを覚えると言うか。
やっぱいいなあ、「学校の階段」。
1巻で「ややハマる」⇒2、3巻で「続きも読んではみる」となり、4、5巻で「こいつは作者買いもする」ラインまで到達。
さらにここにきて俄然、遊佐の行動からも目が離せなくなりつつあって、この先が楽しみで仕方がない感じに。
・・・出費は嵩む一方だけどね・・・
今月すでに20冊くらいライトノベル買ってるんじゃないだろうか・・・自重しろよ自分・・・
「"文学少女"と繋がれた愚者」、「"文学少女"と穢名の天使」
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/12/25
- メディア: 文庫
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- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
- メディア: 文庫
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「穢名の天使」の方で今シーズン2度目の泣きが入りました(これで野村美月が俺を泣かせた回数=駒大苫小牧と同率2位に。1位はKey。駄目だな俺。)。
駄目。
ずるい。
あんなに哀しくて、切ないのに、幸せと言える結末を見せられて、泣かずにいられるほど今のmin2-flyの精神防御は強くありません(慢性睡眠不足のせいもあるやも知れないが)。
文体といいキャラの口調といい、あくまでもライトノベルの方法論の中にいるはずのものなのに、受ける衝撃が他を圧倒している。
ライトノベルの入り込みやすさ、親しみやすさと「文学」の持つ奥深さを、あくまでライトノベルとして両立させることに成功した、みたいな。
ライトノベルよりの文学、っていうのは割と多く見られる気がするが、真逆のパターンってのはあまりない気がする。
とか、そんな分析とかもうどうでもいいくらいにのめり込んだ。
今の感じだと遠子先輩が高校卒業したあとに話が続くってことはまずないだろうから、多くて2巻、下手すっと次の巻が最終巻になったりするかも知れないが・・・
それでもいい。
早く続きが読みたい。
「続き」というか、もっと「"文学少女"」を読みたい!
余談だが、文章の感想やイメージを直接的に「味」として表現できる遠子先輩の設定って、その文章が持つイメージを伝えるにものすごく雄弁なんじゃないかと思う。
「甘く切ない恋」とか、「苦い思い出」とか、もともと言葉にしにくい感情を味覚に託して表現することって多いけど、それは伝えにくいものを伝えるのに「味」で表す、っていうのがすごいわかりやすい方法だったからなんだろう。
そう考えると、なかなかうまく他人に伝えられない作品の面白さを具体的な味のイメージで伝えられる遠子先輩って、突拍子もない設定のように見えて実はかなりうまく錬りこまれてるんだなあ、というのがわかった。
・・・そこまで言っといて自分が味で表現しないのは、NEXばっか飲んでるからなわけなんだが・・・
「わたしたちの田村くん」
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/06
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- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/09
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中学生活最後の夏」という魅惑のフレーズに浮かれるクラスから取り残されていた田村くんの前に現れたのは、進路調査票に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女系、松沢小巻だった。受験直前のバレンタインデー、田村くんの部屋に投石して窓を粉砕&チョコを誤爆したのは、学年随一の美少女にしてクールなツンドラ系、相馬広香だった。そんな変わり者の女の子二人と、空回りしながら奮闘する田村くんが贈る、おかしくてちょっと切ないラブコメディー。(Amazonの内容紹介より)
ああああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!!!
あああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!
なにこれ、なんだこれ、畜生、なんで俺いままでこれ読んでなかったんだ?!
ヤバい、ヤバいよ、竹宮ゆゆこに直球でラブコメ書かせたらえらいことになるって今わかったよ、っつーか主に俺が悶え死ぬ?!
内容紹介だけ読むとまるでよくあるハーレム系小説とかで、主人公が二人の女の子と一緒にうれし恥ずかし的なイベントだのトラブルだのに巻き込まれて右往左往・・・みたいなこと(まあ端的にいえば阿智太郎がよくやる奴)とか、そこまでは言わなくても「とらドラ!」みたいな感じに主人公を巡って二人の女の子が時には激しく時には静かにバトル! でもどっちも素直じゃないくせに牽制しあってるからなかなか進展しない! みたいなのを想像するやも知れないが。
そんなことは、一切ございません。
この小説は、真っ正直に、真正面から、三角関係ものです。
なめてかかると胃がきりきりするぜ?
イメージとしては、ギャルゲーで目当てのキャラを一人に絞れず、二人どちらのシナリオにもいけるように両方に優しくするような選択をしていたけど、いよいよどちらか選ばなければいけない段になって「へいへい、現実には○○ルートなんてものは存在しないんだぜお客さん? どっちかのルート入ったからってどっちかとの関係リセットされるなんて甘いこと考えてんじゃねえぞ?」って宣言くらったみたい、というか。
話の進め方(問題あるいは秘密を抱えた女性キャラと関係を深めていって、「俺がついてるから!」みたいなことになる)はまさしくギャルゲーチック。
しかし二人の女の子と関係を深めたあとの展開はむしろ少女漫画。
思い悩んで答えを出そうともがいて答えを出したと思ってでもまた新事実が発覚してあああああ・・・!
どっちも傷つけたくないのにむしろどっちも傷つけてえええええ・・・!
っつーか超正当に恋愛小説じゃん?!
電撃レーベルってそんなのもありなのか?!
少女漫画の三角関係は主人公が女子だから第三者視点で読めるんであって、主人公男に設定されたら冷静になんて読んでられませぬことよ?!
いや、本当、半年分くらいまとめて悶えた。
悶え悶えたあとだけに、結末はもう完全に引き込まれた。
完敗です。
「とらドラ!」3巻の大河絶叫(「竜児は私のだぁ!」)ですでに十分負けていた気もするが、今回ので完膚なきまでにとどめさされました。
一生ついてく、竹宮ゆゆこ。
あ、ちなみに表紙と内容紹介は、ほとんど「叙述トリック」の域だと思う。
そんなとこから仕込みが入ってたんじゃ敵うわけがないやこん畜生。
「学校の階段」(2)〜(3)
[rakuten:book:11834703:detail]
[rakuten:book:11914556:detail]
2巻が近所の書店で見つからなかったのがちょっと前。
仕方がないのでやや遠出して探し回っている最中です、「学校の階段」。
これに限らずライトノベルアワード2007ノミネート作品は最近つくばの書店では(1巻を除き)どれも品薄。
1巻はアワードにあわせて在庫揃えてるくせに2巻以降は入荷してないもんだから、1巻を読んでみて「面白っ!」と思った人らが続刊を買っちゃうと在庫がなくなっていくんだろうな。
「それぐらい先読みしとけよ!」とも思うが、書店が思ったよりライトノベルアワードがあたっているのやも知れん。
俺も今月だけでアワードをきっかけに14冊ライトノベル買ってるしなあ(さらにその他にいつも買ってるものも買っている)・・・まんまと商業戦略にしてやられてるなあ・・・
さて、「学校の階段」。
1巻で生徒会公認の部活となった「階段部」だが、学校公認となるには顧問や諸々の手続きが必要、ってことで公認になるための顧問探しと、(主に女子部員の立場を強めるために)部長の九重の提案で女子部員確保に走り回るのが2巻。
全校一斉での合宿の最中、女子部員獲得目当てで階段部が女子テニス部にテニス勝負をしかけたり、「黒翼の天使」天ヶ先泉を巡って各部対抗階段レースが開かれたりする3巻。
それぞれ面白い!
面白い・・・が、うーん、なんか、個人的には1巻の時ほどにはぐぐっと来ないかも。
ライトノベルとしてはむしろ2、3巻の方がこなれてきているというか、荒削りなところはなくなってきているというか。
でもその分、1巻の時ほどの勢いというか若さがないような気も若干する。
「階段部」が1巻の時ほど虐げられる存在じゃなくなったからか?
「いけないことをしている」的な葛藤もなくなってきているし・・・「階段部」であることの必然性がちょっと薄れて、その分「階段部」というギミックを使った普通の青春エンタになってきてる感じ?
しかしじゃあ青春エンタとして面白くないかと言われれば、そんなことはない。
特に2巻で陸上部の後輩との関係に決着をつけようとする九重に、「人との関係に決着つけようとなんかするな!」みたいに神庭が吠えるシーンはギュンと来た。
キャラが吠えるシーンはそこら辺中のありとあらゆる物語に出てくる、ある種「クライマックス」であることをわかりやすく示す素材の一つと化しているかのような感もあるんだが、物語をギュッとひきしめられるような本気で迫力のある「吠え」にはなかなかお目にかかれない。
読み終わってもいつまでも頭の中に残っているような。
何回でも読み返したくなるような。
他のどの部分を忘れても、その「吠え」だけは、そのシーンの迫力と心に鳴り響く衝撃だけはいつまでも忘れないような、そういう風にキャラを吠えさせられる作家は無条件で読み続けられる作家なんじゃないかと、そう思ってやまない。
・・・ん?
なんだ、なんだかんだ言ってけっこう大好きなんじゃん、「学校の階段」。
4巻売ってる書店はあるかなあ・・・?
「"文学少女"と飢え渇く幽霊(ゴースト)」
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/08/30
- メディア: 文庫
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久しぶりに、小説を読んで泣いた。
睡眠不足で感情の箍が外れかけているのかも知れないが・・・でもまたたぶん読んだら涙ぐみそう。
そういうつぼに、ずきゅんと入り込んでこられた。
今回は主人公と"文学少女"の遠子先輩のほかに、遠子先輩が住んでいる家の少年(流人)と、両親を失って後見人である義理の叔父によってかなり歪んだ環境に置かれている少女(蛍)が出てくる。
流人は自分は精神的マゾなんだ、と放言して、「あぶない女が好き」とか「憎まれたい」とか言いながら何人もの女性とつきあったり、わざとあぶなそうな蛍と交際したりと、自らスリリングな環境に身を置くような奴なんだが、全然ものを食べようとしない蛍にものを食べさせようと必死になったり、家でひとりで暴れる蛍をなだめたり、蛍についてはずっと本気で接していく。
それゆえに最後の切なさがどうしようもないくらいだった。
「ごめんなさいもありがとうもいらない」、そこに込められた想いを考えると・・・やばいやばい、今これ研究室で書いてるんだか泣いたらまずいだろやっぱ。
あー・・・なんだろう、最近「あたり」の話ばっかり読んでる気がするなあ・・・
くそう、買う本買う本こうだとますます買いたくなるじゃないか。
そして金が消えていく・・・。