かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

かつてはてなダイアリーで更新していた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」ブログの、はてなブログ以降版だよ

図書館

「電子化のビジネスモデルはないが、基盤となる紙の流通はもう駄目になる」? 「水平分業の出版システムを維持するには公共基盤が必要」?(第27回Hitachi アカデミックシステム研究会「電子書籍の現在 そして未来」)

9月も半ばにして1発目のイベントレポートですよー、ということで、Hitachiアカデミックシステム研究会「電子書籍の現在 そして未来」に参加してきました! HAS研サイト Hitachiアカデミックシステム研究会 HAS研については今回のイベントで初めて知ったの…

Librahack事件について:あるいは、図書館と利用者の関係と、僕らに出来るかもしれないこと

岡崎市立中央図書館向けのクローラーを動かしていた男性が逮捕された事件、いわゆるLibrahack事件についてご存知ない方は下記の杉谷智宏さんによるまとめ等を参照。(さすがにこのブログの読者の中にはご存知ない方はいらっしゃらないかとも思いますが・・・…

「ライブラリー×ウェブの力を飛躍させる」:Code4Lib JAPAN Lift Off

8/28開催のCode4Lib JAPAN Lift Offに参加してきました! Code4Lib JAPAN 公式サイト・ブログ Code4Lib JAPAN - ライブラリー×ウェブの力を飛躍させる Code4Libは、アメリカを中心に活動する図書館関係のプログラマ、システム技術者を中心としたコミュニティ…

"Open Access to Science Information" - IFLAサテライトプレカンファレンス ハニア参加レポートその2(?)

'10 8/6 オープニングセレモニーの様子 前回に引き続き、8/6-8にかけて開催された(ってもう2週間前ですね!)IFLAサテライトカンファレンスへの参加記録です。 カンファレンス公式サイト フィンペシアの口コミを信じて正解でした プログラム(PDF注意) ht…

「雑誌論文を機関リポジトリで公開しても、電子ジャーナル利用者数は減らない。むしろリポジトリ利用者数分だけ論文の読者は増える」:"ZS Project: Zoological Science Meets Institutional Repositories"

'10 8/7 夕方、丘の上から見下ろしたクレタ島・ハニアの港 先のエントリ*1での予告通り、2010.8.6-8.8にかけて開催されたIFLAサテライトプレカンファレンス、"Open Access to Science Information" に参加し、自分が現在中心的に関わっているプロジェクト、Z…

夏の地中海へ

明日からしばらく、クレタ島で行われるIFLA Satellite Pre-Conference "Open Access to Science Information" に参加するためギリシア出張です。 カンファレンス公式サイト フィンペシアの口コミを信じて正解でした プログラム(PDF注意) http://www.ifla-s…

図書館情報学若手の会ALIS第2回定例会@東大・本郷キャンパス

6月末に第1回定例会が行われた図書館情報学若手の会ALISですが、1カ月余りで早くも第2回定例会開催です! ALISについて そもそもの発端は、図書館情報学という世間一般ではマイナーな(^^;)学問を学ぶ学生の端くれである自分たちが、他にも同じテーマにつ…

「日本の大企業にはGoogle、Amazon、Appleの恐ろしさを知らない無垢な人が多すぎる」/「図書館は国会図書館がやってくれないと自分ではできないと考えている?」・・・「再編される出版コンテンツ市場と図書館の役割」:三田図書館・情報学会第144回月例会

『ブックビジネス2.0』が発売されましたね!ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系作者: 岡本真,仲俣暁生,津田大介,橋本大也,長尾真,野口祐子,渡辺智暁,金正勲出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2010/07/16メディア: 単行本購入: 21人 クリ…

「論文のオープンアクセスの動向 研究者と米国科学政策の立場から」:科学技術政策研究所所内講演会参加記録

7月に入ってからなんやかんやで2週間以上更新停止してしまっていましたが(汗) 科学技術政策研究所(NISTEP)の所内講演会、「論文のオープンアクセスの動向 研究者と米国科学政策の立場から」に参加してきました! 演 題: 「論文のオープンアクセスの動…

第9回情報メディア学会研究大会参加記録(2):ポスターセッション・ライトニングトーク

承前:ナビゲータとしての情報コンシェルジュ:個別のニーズに合わせた情報提供(第9回情報メディア学会研究大会参加記録(1)) - かたつむりは電子図書館の夢をみるか ということで引き続き情報メディア学会第9回研究大会参加記録です。 今回はポスター…

ナビゲータとしての情報コンシェルジュ:個別のニーズに合わせた情報提供(第9回情報メディア学会研究大会参加記録(1))

去年は発表者として参加した情報メディア学会研究大会ですが*1、今年は純粋に聞き手として参加してきました! 第9回研究大会開催のご案内 情報メディア学会では「ナビゲータとしての情報コンシェルジュ : 個別のニーズに合わせた情報提供」を基調テーマにし…

PLoS ONE初のインパクトファクターは4.351:「これは福音か、それとも呪いか?」

雑誌の評価指標として有名なインパクトファクターの2009年版を掲載したJournal Citation Reports(JCR)2009が発表されましたね。 http://science.thomsonreuters.jp/press/releases/JCR-2009/ このブログに来られている方には今さらでしょうが、念のため200…

図書館情報学若手の会ALIS 第1回定例会に参加してきました

先日当ブログでも紹介した*1図書館情報学若手の会、ALISの第1回定例会に参加してきましたっ。 ALISについて そもそもの発端は、図書館情報学という世間一般ではマイナーな(^^;)学問を学ぶ学生の端くれである自分たちが、他にも同じテーマについて勉強する、…

「学会の仕事とその経営を知る」:第1回SPARC Japanセミナー2010

3日連続イベントレポート更新、3日目は2010年度最初のSPARC Japanセミナー「学会の仕事とその経営を知る」です。 SPARC Japanについて 国際学術情報流通基盤整備事業 │ 事業について 国際学術情報流通基盤整備事業は、日本の学協会等が刊行する学術雑誌の…

パネルディスカッション:機関リポジトリは大学にとってキラーコンテンツになれるか?(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) D)

前エントリ:その1、その2。 平成21年度CSI委託事業報告交流会記録エントリ第3段。 最後は先生方5人によるパネルディスカッションです。 タイトルは思いっきり煽り気味に「機関リポジトリは大学にとってキラーコンテンツになれるか?」!! なお、以下の…

コミュニティの力:図書館の学内外における役割の変化(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) C-1 成果報告)

承前。 ということでCSI委託事業報告交流会記録、午後の部その1です。 なお記録内容はmin2-flyが聞きとれた/理解できた/書き取れた範囲のものなのでその点、ご理解願いますー。 では午後は今年、小樽商科大学から北海道大学に移られた鈴木雅子さんのご発…

リポジトリの力:リポジトリの効果と応用サービス(国立情報学研究所平成21年度CSI委託事業報告交流会(コンテンツ系) A-1 成果報告)

イベントラッシュ2日目。 昨日は大学・研究評価の話でした*1が、今日はその中で少しお話も出てきた機関リポジトリに関する国内最大級のイベントの一つ、CSI委託事業報告交流会に参加して来ました! 学術機関リポジトリ構築連携支援事業 │ イベント情報 │ 平…

イベント告知:図書館情報学学生コミュニティALIS発足と第1回定例会のお知らせ

ARGのインターンとして活躍されている[twitter:@ariyosi]さんと、『図書館学の門をたたく』*1でおなじみ[twitter:@humotty]さん(id:humotty-21さん)を中心に、図書館情報学の学生コミュニティALIS(Around Library and Information Science)が発足された…

被引用数による研究評価は絶対数だけでなく相対的な位置を見ることに意味がある(世界大学ランキングと研究評価の新時代:ワールドクラスの大学をめざすために 第2部「大学・研究評価の実際」参加記録)

前エントリ*1に引き続き、トムソン・ロイター主催の世界大学ランキングシンポジウム参加記録です。 第2部は「大学・研究評価の実際」と題し、被引用数等のトムソン・ロイターのデータを用いた研究評価の実際についての紹介。 ポイントは「世界平均、分野平…

「専門知は意外と使われる?!」(第十回Wikiばなライトニングトーク)

「さすがに自分で自分のLTのメモは取れない」と言っていた第十回Wikiばなのライトニングトークについて、使ったスライドをMyOpen Archiveにアップしました。 第十回Wikiばな関連エントリ 知の越境、そしてすばらしきムダ知識へ:第一部「知の越境」(第十…

この先にあるブック・ビジネスのかたち:持続可能な「知のエコシステム」の構築のために(第1回ARGトーク参加記録)

2009.8の第1回ARGフォーラムから約10か月。 ARGフォーラムのパネリスト間で起こった議論をきっかけに来月本が発売されるとのことで、そのプレイベントあるいは中間報告として開催された第1回ARGトーク「この先にあるブック・ビジネスのかたち」に参加して…

400%の値上げか、88%の値下げを50%の値下げにするだけか?:カリフォルニア大電子図書館 V.S. Nature Publishing Group

Twitterでちょこっと話題になっていた件。 カリフォルニア大学の電子図書館が、Natureの雑誌価格の値上げに対しボイコットを教員に要請しているそうです。 Re: Informational Update on a Possible UC Systemwide Boycott of the Nature Publishing Group カ…

「ビブリオメトリクスにおける標本量依存性の問題:論文生産および引用の集中度分析を事例として」(知的コミュニティ基盤研究センター第68回研究談話会)

6/8に筑波大学知的コミュニティ基盤研究センターで行われた、第68回研究談話会に参加してきました! 知的コミュニティ基盤研究センター第68回研究談話会のご案内 テーマ: 「ビブリオメトリクスにおける標本量依存性の問題:論文生産および引用の集中度分析を…

2010年日本図書館情報学会春季研究集会に行ってきました

そろそろ春というより初夏の陽気、あるいは梅雨の気配も漂う昨今ですが(苦笑)、2010年日本図書館情報学会春季研究集会に参加して来ました! 日本図書館情報学会のページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jslis/ 2010年春季研究集会のプログラム http://wwwsoc.nii…

「筑波大学を拡張する augmented campus - pingpong:行為の構造化を通じたデザイン」

一昨日のエントリでも告知しました*1、pingpongプロジェクトのシンポジウムに参加してきました! PingPongプロジェクトについて http://www.pingpong.ne.jp/blog/about-pingpong.html 春日ラーニングコモンズ×pingpongワークショップについて http://www.pin…

イベント告知:「筑波大学を拡張する augmented campus - pingpong:知の構造化を通じたデザイン」

いつもはイベントに行って来てから記録をアップすることの多い当ブログですが、今回は珍しく事前にイベント紹介です。 すでに直近に迫っていますが、5/26(水)の夕方から本学第3エリアでPingPongプロジェクトの筑波大学シンポジウムが開催されます。 PingP…

科学技術コモンズと情報知識学の挑戦:情報知識学会第18回年次大会 記念シンポジウム

前エントリ*1での予告通り、情報知識学会の記念シンポジウム「科学技術コモンズと情報知識学の挑戦」に参加して来ました! 学会サイト(動画もアップされています) http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsik/kenkyu/2010/2010symposium.html 以下、例によってシンポジ…

「温故知新 Natureアーカイブ140年の軌跡」

筑波大学で開催されたNPG Nature Asia-Pacificとトムソン・ロイター共催のセミナー、「温故知新 Natureアーカイブ140年の軌跡」に参加してきました! http://science.thomsonreuters.jp/event/nature_tsukuba/ NPGとトムソン・ロイターのセミナーということ…

「滅亡か、復権か:大規模デジタル化時代と本の可能性」(東京古書組合 創立90周年記念 日本の古本屋 シンポジウム)

今日は参加希望者多数により抽選が出るほど盛況であったという、「日本の古本屋」シンポジウムに参加してきましたっ。 シンポジウムwebサイト http://www.kosho.ne.jp/symposium/ 当日の映像(録画) VideoPlanning 「日本の古本屋」サイト 日本の古本屋 「…

引用索引データべース、あれは実に良いものだ

気付けば4月も10日を過ぎました。 大学もすっかり新入学のシーズンです。 と、くれば普通は学部1年生向けに「この先の大学生活で気をつける10のこと」みたいなエントリを書くところなわけですが、今回は学部生向けではなく大学院の新入学生向けの話です。 …